2023年12月27日水曜日

小劇場演劇のススメ

2023年の舞台観賞納めは俳優座の『閻魔の王宮』でした。
来年は、より多くの方に演劇を観てほしいので、初めて鑑賞する方へのご案内を記しておきたいと思います。
下記のような目次立てで書いていきます。

1、チケットの値段と買い方
2、観る演目の決め方
3、来場者アンケートに答えよう!
4、なぜ私が舞台鑑賞をすすめるのか
5、今年私が見た演劇リスト

ちょっと長過ぎかな......まあ一応記録しておきます。

フォトスポットもあるよ


1、チケットの値段と買い方

2023年の私が観た舞台の中で一番高額なチケットは、『ある都市の死』の11,000円でした。
2023年の私が観た舞台の中で一番安価なチケットは、『イサク殺し』の2,000円でした。
『ある都市の死』の値段が高い理由は、舞台の上にグランドピアノがあり、プロのピアニストがずっと生演奏していたのが一番の理由だと思います。ほぼコンサートですね。大満足な観劇体験でした。『イサク殺し』はほんとうに、破格!こちらは後日オンライン配信が決まっていたことと、イスラエルがパレスチナへ宣戦布告し、非常に重要度の高い演劇だということが理由かと思います。

だいたい私が行く小劇場のチケット代は、4,500円から5,000円の価格帯が多いです。

そして最近は、「初日割」や「夜割」というのがあります。
初日割」は、公演の批評や感想が出まわる前に観劇する人へのサービスです。初日は、俳優さんたちの緊張が客席まで伝わって来て、私はとても大好きです。
そして「夜割」は18:30とか19:00に始まる回です。ソワレですね。現在の小劇場の観客はほとんどが高齢者だ、と断言してもいいと思います。なので、昼公演の方が混んでおり、平日夜の方が空席があるのです。そして、終演が21時を過ぎてしまうような会は、特に、空席が目立ちます。なので、夜の割引を設けているところが多いです。
とはいえ、500円ぐらいの割引だと、チケット発券の際のシステム利用料(1枚220円)や発券手数料(1枚110円)で半分以上なくなってしまうのですが……。

チケットの買い方は、インターネットのサービスだと「チケットぴあ」「カンフェティ」などいろいろあります。ネットで購入も便利なのですが、先に述べたシステム利用料や発券手数料などに納得できない気持ちがありますし、何よりもユーザーインタフェースがあまりよくないので、脳みそに負担がかかります。とにかく、スマホで購入はかなり難易度が高いです。
私が、初心者の方におすすめなのは、劇団に直接電話する方法です。電話は早いです。前の方の見やすい席の用意があったり、当日券も購入できる可能性もあります。電話でチケットを確保すると、観劇当日、会場で現金でお支払いすることが多いです。


2、観る演目の決め方

せっかくなら良い作品を観たい!と思っている方が多いと思いますが、そういう方は「再演」の演目を選ぶといいと思います。
かつて上演して好評だった作品や賞を受賞した作品が、だいたい同じ劇団やだいたい同じスタッフで上演されるので、おもしろさが保証されていると思っても良いと思います。
しかし、社会の価値観の変化が著しく、情報の更新速度が驚くほど速い現代で、過去の作品を見るリスクはあります。2010年代作の作品でも、「古いな...」と感じることがあります。もういっそのこと、1980年代ぐらいの作品が良いと思います。

もちろん、好きな俳優がいたら、追っかけるのも大正解です!
ちなみに私は、鈴木杏さん、矢野陽子さん、ウエンツ瑛士さんが出演する舞台演劇はなるべく全部見たいな〜と思っております。

大変な問題は、次に何を見るべきか、というところです。
ひとつ好きな作品を見つけられたら、同じ脚本家、あるいは同じ劇団の作品を見るのがよいと思います。
もちろん舞台芸術には俳優とか演出家とか衣装さんとか、音楽とかいっぱいスタッフがいらっしゃるのですが、似たような好みの感じの作品になるのは、脚本家と劇団の影響が大きいかなと思います。更に、劇団の会員とかになると、チケットが安く手に入ることもあります。
ちなみに私の最初の箱推しは文学座アトリエ公演。推しの脚本家は中島淳彦です。最近は、劇団俳優座に愛着があります。脚本家は、今年見た『いつぞやは』が素晴らしかったので加藤拓也さんを追っていきたいと思っています。

追記:あらすじを読んで、作品の内容を想像して観る作品を決めるのは、やめましょう。チラシに書いてある文字列や、ホームページの煽り文は、内容とほとんど関係のないことが多いです。小劇場演劇の内容を予想するのは、不可能なので諦めてください。

3、来場者アンケートに答えよう!

舞台を観て気に入っても気に入らなくても、来場者アンケートには是非回答してください。コジャレた感想なんて書こうと思わなくていいし、論理が破綻していてもよいと思うのです。
これは私が長年商品を作る仕事をしているので、是非、お願いです。私は約10年メーカーに勤めていますが、商品を褒める電話がかかって来たのは、2回です。10年で、2回です。クレームの電話やメールは、毎日のように届きます。
ちなみに、SNSで感想を投稿しても、基本的には、本当に届けたい相手には届かないと思ってください。高層マンションの生垣に手紙置いておくぐらいの感じです。気づかないことのほうが多いです。それに、圧倒的に直接届くクレームが多いので、わざわざSNSでエゴサなどしないという方も多いと思います。これ以上、へこみたくないので!クレーム入れるぐらいの熱量で褒めてください……。

閑話休題。

来場者アンケートは、演劇を芸術として完成させるための1ピースだと思っています。
演劇は、複数の人間が同じ時間に同じ場所に居合わせないと成立しない芸術です。舞台上で、自分がこの時間この場所で成し遂げようとしていることを来場者に暴露し続けている俳優さんたちへの敬意として、「私が、この時この場所にいたよ!」と応答すべきと考えています。良き消費者、良き鑑賞者になれ!


4、なぜ私が舞台鑑賞をすすめるのか

私が演劇を観はじめたのは、職場の先輩に誘われたからです。先輩は、演劇だけでなく、お能や寄席も教えてくださいました。
最初の1年ぐらいは、「チケットあげるから観に行こう」と誘われたのですが、正直乗り気ではありませんでした。中学生の時、学校行事で強制的に見せられた演劇『十二人の怒れる男』が、物語がよくわからなくて途中で寝たし、舞台上で叫んでる大人の男性が怖かったという思い出しかありません。実際先輩に誘われた作品を観ても、どこをどう楽しめば良いのか分からないときがありました。そんな会社のお付き合いとして何度も観に行くうちに、少しずつ自分好みの舞台に出会い、ぽつぽつと1人でも舞台を観に行くようになりました。と言っても、約10年、先輩の素晴らしい見識と鑑賞眼におんぶに抱っこで、ずっと毎週のように2人で観劇していました。

しかしながら、その先輩が今年の9月に倒れてしまいました。いまだ連絡が取れず、噂では入院が続いているそうです。

良い舞台のあとの、美味い酒が大好きな先輩です。新宿、池袋、下北沢、六本木には2人でよく行く居酒屋があり、終電まで2人で余韻に浸っていました。
9月以降は、1人で観て、1人でとぼとぼ帰宅しています。

次は、私が誰かを観劇に誘う番なのだ!と覚悟を決めて、この記事を書いています。


5、今年私が見た演劇リスト 

アリバイ的に記します。
チケットの半券をもとに記しています。漏れていたらごめんなさい。
そして、脚本家大事とか言ってるのに脚本家のお名前を書いてないの、すみません。

劇団文化座『炎の人』@俳優座劇場
HOTSKY『ほおずきの家』@座・高円寺
劇団番外地『暮らしなずむばかりで』@ザ・スズナリ
劇団青年座『時をちぎれ』@東京芸術劇場シアターウエスト
青年団『日本文学盛衰記』@吉祥寺シアター
劇団民藝『ノア美容室』@紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
劇団俳優座『対話』@俳優座スタジオ
COCOON PRODUCTION『アンナ・カレーニナ』@シアターコクーン
東京タンバリン『時間よ止まれ』@小劇場B1
俳優座劇場プロデュース『聖なる炎』@俳優座劇場
劇団東公園『歌え!悲しみの深き淵より』@俳優座劇場
文学座アトリエ公演『挿話(エピソオド)~A Tipical Fantasy~』@文学座アトリエ
新国立劇場『エンジェルス・イン・アメリカ』@新国立劇場小劇場
tsp『カスパー』@東京芸術劇場シアターイースト
ゆうめい『ハートランド』@東京芸術劇場シアターイースト
プレオム劇『妄想先生』@ザ・スズナリ
イキウメ『人魂を届けに』@シアタートラム
劇団道学先生『宇宙の旅、セミが鳴いて』@新宿シアタートップス
劇団扉座『Kappa〜中島敦の「わが最遊記」より〜』@座・高円寺
新国立劇場シリーズ未来につなぐもの『楽園』@新国立劇場小劇場
劇団俳優座『この夜は終わらぬ。』@俳優座スタジオ
ワンツーワークス『R.P.G. ロール・プレイング・ゲーム』@赤坂RED/THEATER
ピンク・リバティ『点滅する女』@東京芸術劇場シアターイースト
文学座『夏の夜の夢』@紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
劇団チョコレート『ブラウン管より愛をこめて』@シアタートラム
劇団俳優座『ボタン穴から見た戦争』@俳優座スタジオ
serial number『スローターハウス』@東京芸術劇場シアターイースト
劇団印象『犬と独裁者』@駅前劇場
みそじん『黒星の女』@吉祥寺シアター
劇団東京ヴォードヴィルショー『その場しのぎの男たち』@紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
こまつ座『闇に咲く花』@紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
劇団集団円『ヨーコさん』@吉祥寺シアター
劇団昴公演『親の顔が見たい』@東京芸術劇場シアターウエスト
木下歌舞伎『勧進帳』@東京芸術劇場シアターイースト
劇団俳優座『ラフタリーの丘で』@俳優座スタジオ
シスカンパニー『いつぞやは』@シアタートラム
名取事務所『ホテル・イミグレーション』@新宿シアタートップス
タカハ劇団『ヒトラーを画家にする話』@東京芸術劇場シアターイースト
トム・プロジェクト『沼の中の淑女たち』@赤坂RED/THEATER
宝塚歌劇花組公演『鴛鴦歌合戦』@東京宝塚劇場
TBS「VR能 攻殻機動隊」@東京建物ブリリアホール
国際演劇協会『イサク殺し』@シアター風姿花伝
劇団青年座『同盟通信』@新宿シアタートップス
亜細亜の骨『ミラクルライフ歌舞伎町』@サンモールスタジオ
ala Collection『フートーボールの時間』@吉祥寺シアター
玉造小劇店『お祝い』@中野ザ・ポケット
wonder×wonder『未踏』@座・高円寺
文学座『逃げろ!芥川』@紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
燐光群『わが友、第五福竜丸』@座・高円寺
新国立劇場演劇研修所『君は即ち春を吸ひこんだのだ』@新国立劇場小劇場
劇団民藝『巨匠』@紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
アミューズ『ある都市の死』@草月ホール
KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『ジャズ大名』@KAAT神奈川芸術劇場
劇団俳優座『閻魔の王宮』@俳優座劇場

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