2012年12月24日月曜日

ポーランド愛の話


現在2年程、on and off でポーランド語の勉強を続けています。
理由は大好きな小説を原語(ポーランド語)で読みたいっ!と思ってしまったから。
詳しく書くと、ヴィトルド・ゴンブロヴィチの『ポルノグラフィア』を冬支度の始まったポーランドで、ポーランド語で読んで興奮のあまり鼻血を出して死にたい、と思ってしまったから。
如何に生きるかと、如何に死ぬかは同義である!混沌とした時代で将来に不安を覚えていた私は、こんな方法で毎日を楽しく過ごす術を得たのでした。


そして最近は、ポーランドイベント盛りだくさんだったのです。
まずは岩波ホールでの『菖蒲』上映。私は一昨年のEUフィルムデイズで見ているので二度目なのですが、素晴らしい。
この生者にまとわりつく死臭、終焉の予感が、若者をより美しく魅せる。ゴンブロヴィチの作品にも通じる何か闇の香りが確かに、ある。なんなんだ、これは。泣きたい。こんな素晴らしい芸術がこの世の中にあるのか!と衝撃を受けた作品です。




そして、渋谷で行われたポーランド映画祭2012。
どうせ見れるなら解説付きの上映に行こうと一日予定を開けておいたのですが、まさかの(大変失礼)満席。午前中に行ったのに、夜の回しかチケットがとれずに、突然の暇。青山マルシェでビーツを買って、ボルシチ作ってしまったわ!(ポーランド風のビーツのスープ「バルシチ」はどうやら難しそうだったので、ロシア風「ボルシチ」でご勘弁)
鑑賞した『水の中のナイフ』は1962年制作のロマン・ポランスキー初監督作品で、とっても影の美しい白黒映画。共産党政権下のポーランドでは、女性の裸姿、妻の不倫というテーマ、作品中に流れるジャズがタブーだったのですが、西側諸国で大絶賛されたという、時代を感じる作品です。夫婦と青年の対比、価値観の違い、貧富の差、社会的立場の差などがぎゅっとボートの中に詰め込まれた濃厚な作品です。
上映後の解説では、イエジー・スコリモフスキ監督という偉大で超キュートなおじさまが登場。ロマン・ポランスキー監督と撮影秘話なども教えてくれました。
当時ポーランドでは、アメリカ文化の象徴として、ジャズの演奏が禁止されていたので、各地で地下演奏会が開催されていたこと。作品中の自家用車はベンツだったが、政府の圧力によって外身はプジョーで撮り直したこと。撮影中、控えている救助隊が骨折したことなどなど。

それから気になって気になってしかたなかった、Szaza(シャザ)による生演奏を鑑賞。
無声映画に生演奏をするなんて、高校の歴史の資料集でしか見たことが無かったものが体験できるなんて。音楽はエレクトロニカ。私の趣味を調査したような、平沢進のハルディン・ホテルのような、奇妙で不安になる音楽です。
目に涙がにじんだ。もちろんCDも買った。
どなたかこんな感じの音楽を他に知っていたら教えてください。大好きです。


そして私はついに行った!冬のワルシャワへ。
寒い国の真骨頂は寒い時だよね、とか思ってわーいと飛んでみたけれど、ほんとうに寒かった。白かった。
自分の足音さえ聞こえない、真っ白で無人の公園を歩きながら、私は死ぬことばかり考えていた。死んだらどうやって発見されるんだろう、とか、ちゃんと日本人だって分かるかな、とか、パスポートに実家の電話番号書いとかなきゃとかそんなこと。
ロシアやポーランドの文学作品は何でこんなに死ぬことばかり考えているんだろう、と常々不思議に思っていたので、本当に行って良かった!私も死ぬことばかり考えていたよ!
「そんなの東北でも十分体験できるぞ!」と会社の先輩に言われましたが、その他の感想はまた後日。

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