2012年10月1日月曜日

ワタリウム美術館いろいろ


庭園倶楽部の中国研修
三日間で上海、杭州西湖、蘇州拙政園をめぐるすごい弾丸ツアー

無理矢理組んだぎっちぎちの行程で、頭に詰め込められるもの全部詰め込んで来た。と言いたいが、ほぼ寝てた。
ほとんどの時間を飛行機か高速バスに乗っていた3日間だったので、とても良く寝た。
この件に関しては、確か澁澤龍彦が、人間は速く移動すればする程眠くなる、的な新幹線批評を書いていたので仕方ない。

そもそも、なんで庭園倶楽部に入ったかというと、決して私は庭園が好きな訳ではない。
ただダイレクトに季節を感じられるものが好きだ。
梅や藤が好きだ。花見に合う酒を選ぶのが好きだ。筍やハモやしめ鯖を買ってじっくりお酒を選ぶのが好きだ。
実家近くの国立公園にドングリ拾いに行ったり、和菓子を食べに小石川後楽園に行ったり、自転車買って向島百花園に行ったりする程度。
いつかは、縁側に座って季節の草花を楽しみながら友人と酒を飲むのを夢見ている。景色を眺めて「風が気持ちいい」と言って酒を舐めたい。妄想が止まらない。
他の参加者は、庭を見に全国巡るぐらいだから、私はただの子どもの趣味なんですよ。



中国で得たことは、「庭園とはそうゆうことか!」そして「観光とはそうゆうことか!」。

■庭園とはそうゆうことか!@上海豫園、蘇州拙政園
庭園はMan-made Landscapeだからね、と先生が何度もおっしゃっていました。
囲まれた狭い(日本人的には十分広いが、ここが大陸であることを考えると狭い)土地を如何に楽しむか。一線を退き、北京から隠遁生活をしにやってきた大金持ちが、あと何十年も過ごすこの狭い庭で、何をしたかったのか。
客人をもてなす。若い娘と遊ぶ。詩を読む。食料を確保する。労働機会を創出する。
「こ、これはディズニーランドではないか」と思わせるような入り組んだ道、壁の隙間、橋、鏡、木、池。
庭は古代から、必要だったんですね。

■観光とはそうゆうことか!@杭州西湖
古代から漢詩に読まれ、水墨画に描かれる美しい西湖。
近代化によって水質汚濁、水面低下、下流の洪水問題が浮上し、西湖を管理する行政は立ち上がった。
西湖の水質汚濁の著しい区域の工場、民家(というか町全体)を立ち退かせ、近くに浄水場も作り、西湖全体に街路樹を植え、西湖十景を再現。観光名所をつくり集客、船での交通(つまり商売)を発達させ、もちろん既存の漁業も保護する。伝説の西湖を蘇らせた。
個人の財産という価値観の無い共産党政権下だから出来るカミワザです。
少々、荒さの見え隠れする場所ですが、「ここ良いよ!」と言われると人間はみな見たくなるのですよ。
先生は、東北の復興もこうあるべきだと何度も主張していました。西湖の復活も、根本は治水だったのです。




帰国して疲れも残るあいだに、ワタリウム美術館で『夢見る美術館計画 ワタリウム美術館の仕事術』の出版記念パーティーがありました。
実はこの本、中国移動中にせっせと読んでいたのです。
錚々たるたる芸術関係者の中にまぎれ、ただのワタリウム美術館ファンは、進士先生に挨拶し、しっかりご飯もお茶も和菓子も特別映像も全部楽しみ、夜の町に繰り出しました。

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