2012年6月28日木曜日

ティー・パーティー ひっくり返る

先日、ワタリウム美術館のイベントに行ってきました。
Chim↑Pomの卯城さん、林さん、岡田さん、稲岡さんと、ワタリウム美術館館長とスタッフさん、そして美術館会員。15人ほどの小さなティー・パーティー。

閉館後のワタリウムで、Chim↑Pomの作品の真ん前にテーブルを設置し、特製ケーキをつまみつつ、金曜日の夜に2時間。シンとした建物の中で、話が止まらず、脱線に脱線を重ね、大変おもしろい会合でした。えへ、秘密結社みたい。
アートとは、どこかの知らない偉い誰かがやっているのではない。確かに隣に存在する人が、笑いながら悩みながら汗かきながらやってるんだと、実感しました。
とても大きな収穫。

たくさんメモったので、公開。意味は時々、私にも分からない。
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コンセプチュアル・アート
→ドローイング
朝日出版『芸術実行犯』7/10

ケーサツ 絵の裏側で指紋を採る
Arts and Law サクタさん

カタール 0泊3日 村上隆 日本一
稲岡さん「良すぎて 良くない」
スーパーフラット マニュアル7cmとか(笑)全部同じクォリティすごい
大仏、手書き
ワタリさん「作家が作品を見すぎるのも良くない」

「火は使わないんだけれど、煙が出る作品を作ります」
二酸化炭素のスプレー
「警報器は切っとかないと!」

原美術館→ワタリウム 歴史

マネージャー ふじきさん

コンプレッソ 公開批評 TBS撮った
キューレータ ヤン・フート 34人
1991→Artが屋内から出た初期
「相変わらずキレてた」
「彼はすごい」

Chim↑Pomは客観視できる

ダライ・ラマの主治医 poetic
曼荼羅 桜橋 バス4台
水の波紋

農業 野菜MAN 秋 東京のネズミ、カラス
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とりいそぎ。

2012年6月18日月曜日

月報14-MANOWAR

(2008年07月 某クラシックオーケストラの月報コラム)


 再開したのに、また休んですみません。今月は書きます。しかしテスト期間なので、簡単に…。
 前回Nightwishを紹介したのは、実はメタルって親しみやすいんだよ、というためです。っていうか、1年越しにロックとかハード・ロックとか紹介してきたのに、未だハード・ロックの知名度が低い…みんなの脳味噌に刻み付けられるぐらいのものを書きます。

 今回紹介するManowarは熱狂的ファンの多いアメリカのヘヴィ・メタル・バンドです。「世界一うるさいバンド」「世界一長いヘヴィ・メタル・コンサート(5時間1分)」というギネス記録も持っている彼らですが、逸話と問題発言も半端なく多いです。
 彼らのスローガンは「Death to False Metal!!(偽メタルに死を!)」。「ヘヴィ・メタルには二種類しか存在しない。ピュアな物とそうでない物だ。」と、中心メンバーであるベースギタリストのジョーイが語っています。レコード会社との契約の際に、ジョーイは自分の胸にナイフを突き立て、その血で書面にサインした。とか、レーベルがManowarをどう扱ったら良いのか分からず、移籍。とか、ライブの音量が大きすぎて文句を言いに来た会場スタッフにメンバーがキレて、エンジニアに音量をもっと上げろと指示したけど、始めから音量最大だったので出来なかった。とか。大好きなジョーイの名言は「ポップス?ああ、あれはゴミだな。」
 あまりメタルに慣れていない方は、うわーと思うかもしれませんが、大丈夫です。彼らはちゃんと音楽(芸術寄り)やってますから。ちゃんと音楽やってないバントについて気になる方は「エンペラー(バンド名)」もしくは「インナーサークル(悪魔崇拝団体)」で検索してみてください。北欧は怖いよ。


 まぁ、とりあえず私は結構硬派な趣味なので、歌唱力とか和音とかが大好きです。っていうか、歌手が歌上手いのは大前提です。そんな私がなんでこんな破壊的なバンド?と思うかもしれませんが、違います。硬派なんですよ、メタルって。こんな破壊的な印象を受けるバンドでさえ、バラードは必ず入っています。(むしろ、ポップスのコンピレーション・アルバムの方が、がちゃがちゃしてて聞きにくいですよ)
Manowarと私の出会いはただ一曲によります。あまりにも有名でファンも多かったけど、荒川静のおかげで多くのファンがショックを受けた。この曲好きなんだって言えなくなった…。そう、トゥーランドット!この曲をカバーしてるんです。Manowarが。
2002年発売の9thアルバム『Warrior Of The World』のトラック4にNESSUN DORMAが収録されています。たった3分少々の曲ですが、このバンドの姿勢が読み取れるというか、Nightwishの「オペラ座の怪人」並みのハイ・トーンの張り上げた声が力強くて圧巻。このアルバムは全体的にこのバンドの聞き方はとりあえず大音量で聞くこと。かっこいい!
 何回も言ってることですが、一部、メタルのジャンルにスラッシュ・メタルと呼ばれるものがありますが、それは疾走感を売りにしているので加速していく感じはあります。メタルは、確かにギターの速弾きとか高速ドラムが目立ちます。でも、速さを求めるのはは、楽器を使用しているから仕方ありません。バイオリンだって、早く指が動く人がすごいでしょ?それと同じです。メタルだからなんて事ありません。あとうるさいと言ったって、低音がしっかりしているから普通よりうるさく聞こえるだけで、実際はそんなにうるさくありません。多く一般大衆が持っている「メタル=うるさい」のイメージはおそらく、パンクと勘違いしているのだと思います。シャウト系のパンクは難解です。ただうるさいだけの音楽なんて、私だって嫌ですよ。
あと、インディーズ・バンドや学生バンドでは、歌唱力を誤魔化すために通常以上にボーカルの音量を下げ、楽器の音量を上げます。うるさいと思う原因はこのバランスの悪さです。プロはそんな事しませんから、安心してください。
と言って置きながら、なんか自信なくなってきた…。B’zに対して、和音が物足りないと思う方、是非HR/HM区域にお越しください。


(このコラムはこれで終了)

月報13-NIGHT WISH

(2008年05月 某クラシックオーケストラの月報コラム)
修正 2012年06月23日


お久しぶりです。長らく月報から離れていました。すみません。
さて、昨年一年間、ロックやハード・ロックの話をしてきました。全部で10組ほどのバンドを紹介したと思います。「月報にクラシック音楽のコラムがない」と、さまざまな形で悪評を得てきたわけですが、私にとって、今までは下準備でしかなかったのです。そう、メタルの話をするための。

今回紹介するのはフィンランドの国民的シンフォニック・メタル・バンドNightwishです。
シンフォニック・メタルとは?
ヘヴィ・メタル(ハード・ロック)から派生した、オーケストラやアンサンブルを中心に作り上げたメタルです。ロックにクラシック音楽を取り入れようとする動きは決して新しいものではありません。1970年に、ロック・バンド、Deep Purpleとロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏を公開してから、ロックとクラシック音楽を結びつける様々な活動が行われています。既にあった、民族音楽の旋律を取り入れたロックを追求する動きの中で、80年代後半には、バッハやヴィヴァルディをメタル調に編曲したものが盛んに作られていました。ネオ・クラシカル・メタルと呼ばれる分野です。
それに比べてシンフォニック・メタルは、映画のサウンドトラックやミュージカル音楽に非常に近く、ハリウッド・メタルなどとも呼ばれています。とても聴きやすく、また聴きなれている曲調ですが、日本では特に、ファンタジーの要素を含むシンフォニック・メタルが大変人気です。最近は、ドラクエやFFに代表されるようなゲーム音楽に似た曲を、RPGメタルと呼んだりしています。音楽は現在進行形で細分化されているのですね。
シンフォニック・メタルの中でも特に、声楽的な訓練を受けたボーカルを起用している音楽を、オペッラティック・メタルとも呼びます。Nightwishがこのジャンルの代表バンドで、初代リード・ボーカルのターヤ・トゥルネンは、現在リート(独唱曲)歌手としてソロ活動をしています。彼女の伝統的な歌声を武器に、Nightwishは社会的評価も上がり、2005年のヘルシンキの世界陸上大会の開会式で前年のヒット曲を堂々と披露しているのです。
そしてこのNightwish、世界中で愛される楽曲、「オペラ座の怪人」をカバーしています。もちろんメタルですから、原曲に比べて重低音が強めです。そして、バンドを強調した編曲なので、オケはバックミュージックに徹し、すこし音の厚みは減ります。が、こんな音楽聞いてしまったら、クラシックとは何なのか、大変考えさせられますね!

ということで、現在はボーカルが交代してしまっていますが、まだターヤが歌っていた時代、2002年発売のアルバム『Century Child』をレビューします。本人達は否定していますが、多くのリスナーにゴシック・メタルと言われているように、彼らの音楽は比較的、暗く、悲しい音楽です。アルバムのジャケットも暗いです。しかしそれは、女性ボーカルをより魅力的に聞かせるための、単純な工夫なのかもしれません。

Bless The Child 女性コーラスの上に、男性の語りから入るこの歌は、まさに序章といったところです。死にゆく幼い子供を通して、世界の闇を訴えています。
End Of All Hope 一曲目から続くクレッシェンドでそのまま二曲目に突入。子供というモチーフが、希望を示しているのか、悪をあらわしているのか。独りよがりで排他的な詩が、主人公の苦悩を表しています。
Dead To The World 暗い歌詞の割に、元気のある曲です。沈黙の世界に恋焦がれ、救いを求める主人公が恐れているのは、子供?フェードアウトした後の、フォルテの女性と男性ボーカルのユニゾンに鳥肌…。
Ever Dream 前の3曲と比べて、ちょっと病的な愛を感じさせる歌です。シングルカットされた、このアルバムの代表曲でもあります。
Slaying The Dreamer 子供は、夢見る主人公を殺そうとする、自己満足な審判者であったのです。審判者への憎しみを包み隠さず叫ぶ詩と、重厚な低音とコーラスがドラマティック。
Forever Yours 濃厚な霧のようなオーケストラとボーカルのバラード。抵抗がまったくの無駄に終わってしまった脱力感と、悲しみの歌。曲中の笛はなんだ?
Ocean Soul 闇の中を孤独に、必死にさまよう主人公の苦しみを重く歌い上げます。希望と絶望の交じり合った不思議な感覚です。
Feel For You 愛する人を支配したいという欲望なのか、絶対的な力への言葉だけの抵抗なのか。イントロのベースソロは素敵。ターヤのウィスパーボイスが色っぽい一曲。
The Phantom Of The Opera きたー!って感じで、イントロでテンションがあがります。映画版に比べて、クリスティーヌの声は芯があり太いので、悪女みたい。ファントムは濁声が少し入っているので、ワイルドなお方のようです。
Beauty Of The Beast 10分以上に及ぶ大曲。<long lost love><one more night to love><christabel>の三部に別れており、まさにこのバンドの真骨頂。重厚な音の層と、その上でしっかりと歌い上げるボーカルとコーラスが、濃厚なチョコレートケーキのようにずっしりと頭に響きます。
The Wayfarer 日本版ボーナストラックなので割愛。

ミュージカルが好きな人は是非聞いてみてください。きっと気に入っていただけると思います。ただし、ロックの重低音とは比べ物にならないほどズンズンしていますので、心臓の弱い方は要注意です

2012年6月13日水曜日

月報12‐まとめ

(2007年12月 某クラシックオーケストラの月報コラム)


演奏会お疲れ様です。なんだか、左肩の筋肉が異様に発達しているような気が…凝りもひどい。肩当てが合わないのかなぁとか、今更ですが。
 ところで、12月。何を書こうかなーと思っているんですが、とりあえずこの一年間いろんな種類のロックを(一応偏りを抑えようと努力しながら)紹介してきたつもりです。1月には、ロックの歴史を概説しました。けれども、一年生は読んだことないし、いまだよく理解できていない人が多いので、再び書きたいと思います。縦と横で読むロックの歴史。

というわけで、大事なこと、皆さんが誤解しているだろうこととして、パンク・ロックはハード・ロックのカウンターカルチャーです。ハード・ロックとパンク・ロックは対立関係にあります。なので、クラシック好きの頑固なおじさんが、ロックやJ-Popsを「あんなもの何も感動できない騒音だ」と文句を言うように、頑固なハード・ロックファンは、パンク・ロックのことを「あんなもの音楽じゃねぇ」と非難するわけです。ハード・ロックって?パンクと何が違うの?とお思いの方、きけばわかります。

そして、そうですね、まだ言っていなかったこと。ハード・ロックとへヴィ・メタルの違い。
CD屋さんなんかに行くと、「HR/HM」という表示を見たことあると思いますが、「Hard Rock/Heavy Metal」の略です。一緒にされてるってことは、たいして違いないんじゃない?と思う方もいるはずです。そう。同じものだったんです。たとえば、携帯電話のことを「a handy phone」とか「a cell phone」とか言っている時代があったような気がします。新しいものができて、名称が定着していなかったんですね。それと同じで、「ハード・ロック」と言ったり、「へヴィ・メタル」と言ってみたりしていたんです。あ、基本的に、音楽の分類は自己申告制です。リスナーがどんなに、これ普通のポップスじゃんと思っても、本人たちがプログレッシブ・ロックだ、と言えば、CDには「プログレ・ロック界に新たな波を作り出す期待の若手バンドが遂に日本デビュー!!」とか書かれるのです。そんな関係で、どちらかの名称を切り捨てることができずに併記しているわけです。
が、最近の主な考えとしては、「ハード・ロック」と「へヴィ・メタル」は異なる音楽です。へヴィ・メタルが、デス・メタルやゴシック・メタルなどの、「メタル」という新たな分類を作り出したため、ハード・ロックは否応なしに「ロック」組として、へヴィ・メタルと隔離されてしまったのです。
人々の一般的な認識としては、「ロック」「パンク」「メタル」という組分けが普通ですかね?

実際、ちょっと違う。すごーく大雑把に、大豆も通るぐらいの荒い網ですくったとすると、ロックの拡大期に生まれた「もっと激しいサウンドを求める」動きがハード・ロックに、「ロックの芸術性を高める」動きがヘヴィ・メタルに受け継がれたと考えればいいでしょうか。シンフォニック・ヘヴィ・メタルはもう、クラシック音楽とかなり近いです。デス・メタルも現代音楽なんかよりよっぽどわかりやすい音楽です。
あ、デス・メタルをご存じない方もいると思います。なんか最近うわさの漫画でやたら偏った知識をもった人がいますが、デス・メタルのポイントは「デス・ヴォイス」と呼ばれる、特徴的な濁声です。普通の歌手には出せません。だから、デス・メタルを歌う人の咽喉はとても強靭なのです。野球で言うところの、イチローの肩です。だから、ヴィジュアル面の特徴は関係ありません。
あと若干、注意が必要なこととして、ロックやそれ以降の音楽は基本的に、伝統、保守的なものに対抗する中で作られました。なので、それらが嫌いです。具体的にどういうことかというと、キリスト教が嫌いです。まぁ、いまでは、キリスト教的なバンドも普通に存在していますが、「the God」をキリスト教的な唯一神に設定していないとか、仏教思想を好んだりする、やわらかい反抗者たちから、音楽活動を儀式の一部だと考えている熱狂的悪魔崇拝者たちまでいろいろいます。なので、まぁ、芸術家は少なからず社会から逸脱していなきゃねーぐらいのゆるい目で見てないと危険です。
まぁ、日本人としては、面白ければなんでもいいんでしょうけど。
と、長くなりましたね。では今月はこの辺で。メリークリスマス。それから、よいお年を。

2012年6月12日火曜日

月報11-BLACKMORE'S NIGHT

(2007年11月 某クラシックオーケストラの月報コラム)
修正 2012年06月23日


仙台にいる友達から、雪のお知らせが届きました。昨晩はお布団が冷たかったので、早めに湯たんぽ導入です。湯たんぽ、ストーブ、ちゃんちゃんこ…冬ですね。そう、クリスマスですよ。すでにデパートではクリスマスツリーが飾ってありますね。日本人は本当に「季節感」が好きですね。12月になれば、街中でクリスマスソングが流れ始めますよ。わー。クリスマスソング!

今回紹介するのは、フォーク・ロック・デュオBlackmore’s nightです。
Blackmore…なんか聞いたことある、と思う方もいるでしょう。そう、70年代のハード・ロック形成期のイギリスで活躍し、ハード・ロックの定型を作り出した超人気ロック・バンド、Deep Purpleのギタリストであった、リッチー・ブラックモアです。彼はDeep Purpleの結成初期から加わり、70年代前半のバンド最盛期まで、バンドの音楽性において主導権を握っていました。しかし、ヴォーカル交代後、音楽性の違いから、Deep Purple脱退を決意します。Deep Purple1976年に解散してしまいますが、80年代の第二期へヴィ・メタル・ムーブメントによって再結成されます。初心に帰るということで、リッチーもメンバーに加わりますが、メンバー間の不仲により、再び脱退。Deep Purple自体は現在も続いています。
バンド時代は、ギター速引きの元祖とも呼ばれ、超絶技巧を見せ付けていたリッチー・ブラックモアですが、1997年、バンド時代から交流のあった婚約者である、元モデルのキャンディス・ナイトとBlackmore’s nighと結成します。共通の趣味であった、ルネッサンス音楽を中心に、ケルトやトルコなどの音楽をカバーしたり、それらをベースに作曲したり、吟遊詩人をモデルに活動しています。今では、アコースティック・ギターやリュートを抱えた姿がすっかり様になっています。
特に、1997年発売のデビューアルバム『Shadow of the Moon』は旅に出る(のを夢見る)楽しみをアルバムいっぱいに詰め込んだという印象で、世界各国でBlackmore’s nightの名をとどろかせました。韓国ドラマの中で、主人公の男性が、このアルバムに収録されているギターソロ曲を弾きだした時は大変びっくりしました。韓国では日本より知名度がはるかに高いようです。

そして今月のイチオシは2006年発売の『Winter Carols』です。アルバム一枚、クリスマスソング!家族や友人たちとのパーティーなどで彼らが歌い続けてきた歌をアルバム化した、まさに等身大のBlackmore’s night。それぞれ、聖書のどの部分をモチーフにしたこんな賛美歌、と解説した紙がアルバムに入っているので、ここでは省略します。


Hark the Herald Angels Song / Come All Ye Faithful キャンディス・ナイトのやさしくて透き通った声が素敵。前者はギター二種のシンプルな音作りですが、後者は、パーカッションも入ってきてにぎやかです。最後が音割れしてるのは、私のスピーカーのせいではないはず…。
I Saw Three Ships 低いバグパイプみたいな音がかわいい。外は雪で、家の中で暖炉の前でみんなで踊っているんだろうな。手拍子とか入ってくるし。
Winter(Basse Dance) このアルバムのほとんどが所謂、賛美歌ですが、これはリッチー・ブラックモアが作曲したオリジナルのインストゥルメンタル。彼らしいというか、リッチーは同じような曲をいっぱい作るなー。いや、とても落ち着いたいい曲で、好きですよ。
Ding Dong Merrily on High これも賛美歌ではなく、フランスのダンス曲。日本でも結構知られたメロディーです。ギターや、鐘の音がぱらぱら鳴っているところに、コーラスとか、たまらないです。声を張り上げたキャンディスも色っぽいよ。
Ma-O Tzur このギターの安定感とか、プロだなぁと思ってしまう。なんだか、子守唄みたいで、意識が…
Good King Wenceslas これもまた、エスニックな編曲です。てんてん太鼓が鳴ってるところにヴォーカル、ギターがぽろろん、タンバリンがシャン、ぽろろん、シャン、後半はバグパイプとか、シンセサイザーとか、もろもろの打楽器で、にぎやかです。
Lord of the Dance / Simple Gifts 民族楽器がいっぱい…。静かさとにぎやかさの短めのターンがテンポよくて、いいですね。これは、Simple Giftという名のメロディーに、Lode of the Danceという歌詞を乗せたやつです。なので、ひとつの曲です。
We Three Kings にぎやかなのもいいけど、短調で少し重めなもののほうが、美しく感じたりしますよね。バグパイプで短調のメロディーはずるいです。真骨頂です。
Wish You Were Here これは、『Shadow of the Moon』中の歌の再録です。いい曲だけど、これ入れるなら、他の曲入れてほしかったなー。
Emmanuel ふたたび、アコースティック・ギターとしっとりしたヴォーカルラインで、哀愁漂う歌です。まさにルネッサンス音楽です。曲中のリコーダーはキャンディスが吹いてるみたいです。
Christmas Eve みんなのうた(笑)。パステルカラーであまり動きのない映像が頭に浮かびます。わたしは最後にコーラスだけになる歌が好きですが、鈴が…しゃんしゃんして邪魔かな?
We Wish You a Merry Christmas いわずと知れた、あの曲。イギリスで古くから伝わる民謡です。1分21秒と大変短くて、よいです。いくら綺麗にコーラスとかつけても、ここまでありふれた曲じゃあ、聴き栄えがしないのも事実です。

 概して、民族色の濃い曲を作るアーティストは、年を追うごとにただのポップスになって行きますが、彼らもまた例外ではなく、私がお勧めできるのは正直、『Shadow of the Moon』だけです。これはよい!大変エスニックなアルバムです。ギター好きは必聴のアルバムです。
Blackmore’s nighのファンは、大抵がリッチー・ブラックモア・フリークなので、曲の評価は安定して高いです。リッチーにほれた人は、そのほかのアルバム、むしろ初期のDeep Purpleのアルバムとか買ってみてもいいかもしれません。
ルネッサンス音楽に興味ある方は、日本では角田隆や波多野睦美が有名なのかな?って、私はこの二人しか知らないんですが。

月報10-DREAM THEATER

(2007年10月 某クラシックオーケストラの月報コラム)
修正 2012年06月22日

 こんにちは。夏ぐらいから強制終了・再起動を繰り返していた私のパソコンが、ついに起動しなくなりました。季節の変わり目だからですかね…まぁ、私もこの秋二回目の風邪を引いているわけですが、ずいぶん涼しくなってきましたね。落ち葉とか、いいですね。頭の中で短調の曲が再生されますね!

 というわけで、今回紹介するのはアメリカのプログレッシブ・メタル・バンド、Dream Theaterです。
 プログレッシブ・メタルとは、60-70年代のロックの拡張期に生まれた、ロックの芸術性を追及する前衛的なプログレッシブ・ロックに、ヘヴィ・メタルの重さを加えたものです。プログレッシブ・ロックは、アルバム一枚がオペラのような一つの物語になっていたり、一貫した哲学を持って作成したりする、「コンセプトアルバム」と呼ばれるものを多く作ります。転調や変拍子を繰り返し、シンセサイザーを多用する幻想的な楽曲です。このプログレッシブ・ロックに、7弦ギターや6弦ベースを取り入れ、よりへヴィなサウンドを作り上げ、プログレッシブ・メタルを確立したのが、このDream Theaterなのです。

 Dream Theater1989年『When Dream And Day Unite』でデビューしますが、プロダクションやレーベルとの不和によって、商業的な成功を収めることが出来ませんでした。1992年に2ndアルバムImages And Wordsを発売し、これがアメリカと日本で大ヒット。今でも名盤として讃えられる作品です。1994年に3rdアルバム『Awake』を発表します。このころから特に、プログレッシブ・メタルの重厚な音作りになっていきます。2007年6月には、9枚目のアルバム『Systematic Chaos』が発売されました。
 実はわたくし、初めてDream TheaterImages And Wordsを聞いたときに、当時中3だったと思いますが、なんだこりゃーと思って、全部聴くことが出来ませんでした。思わずプレイヤーを止めてしまうほど。しかし1年後、そういえば、どりーむ何とかってあったなーどんな曲だっけ?と思い、聴いてみましたが、なんだこれー情緒不安定になるわーと思い、断念。しかしそのまた1年後、発掘したMDを見てDream Theaterってどんなんだったっけ?と思い聴いてみると、後味悪いけどなんか癖になるなーと思い、だんだん間隔が縮まり、見事にはまりました。
 5thMetropolis Pt.2 : Scenes From A Memoryは、チベット仏教的思想をベースに置いた物語になっています。ある男性の前世が実の兄たちに殺された女性だったのですが、その殺人事件の全貌を明らかにすると共に、前世と現世の語りかけが涙を誘います。2枚組みの6thアルバムSix Degrees Of Inner Turbulenceは、精神病や感情の障害がコンセプトになっています。脳死問題を医者の問題として捉えたり、神の子と讃えられる人間イエスの苦悩を描き出したりしています。この2組が特に愛着のあるアルバムです。

 ですが、今回紹介するのは、3rdと4thアルバムの間に発売されたミニアルバム『A Change Of Seasons』です。このミニアルバムの表題曲は23分に及ぶ大作です。哀愁漂うメロディーがすてき!表題曲以外はロンドンのライブ音源で、すべてカバー曲です。正直、あまり聞いていないので、レヴューを控えさせていただきます。そう、今回は「A Change Of Seasons」1曲のために書くのですよ。

A Change Of Seasons 実は全部で7章に分かれているのです。
I. The Crimson Sunrise (Instrumental) 前奏ですね。ギター、ベース、シンセサイザーと音が重なっていくのがまさに夜明けですね。
II. Innocence 朝日とともに上る希望が、季節がめぐると衰退してゆく様子を描いています。硬質なサウンドが、初期らしいです。
III. Carpe Diem ささやくような口調から、叫びへと変わっていきます。過去への執着と、大切な人との離別を描いています。
IV. The Darkest Of Winters (Instrumental) 間奏です。3章の終わりのテンションを保ったまま、硬いギターが熱いです。
V. Another World メロディアスで穏やかなメロディーラインが、悲しみを前面に出し叫びに近い状態です。曲中の「he」とは神のことでしょうか。
VI. The Inevitable Summer (Instrumental) ドラムとゆっくりなベースをバックにしたギターソロがなんともジャズ的。後半はスリリングな展開です。
VII. The Crimson Sunset 急にメロディアスになります。息子をひとり残し逝こうとする父親のせりふで終わります。5thアルバムに繋がる思想があります。
Funeral For A Friend/Love Lies BleedingElton John
Perfect StrangerDeep Purple
The Rover/Achilles Last Stand/The Song Remains The SameLed Zeppelin
The Big Medley
 I. In The Flesh?Pink Floyd
  II. Carry On Wayward SonKansas
  III. Bohemian RhapsodyQueen
  IV. Lovin, Touchin, SqueezinJourney
  V. Cruise ControlDixie Dregs
  VI. Turn It On AgainGenesis

 じつはこのミニアルバム、その他のアルバムよりも評価が高かったりもする、名盤です。23分という長さを飽きさせないで聴かせる彼らはすごい。アルバムのような、ストーリーと音楽の展開の難解さも少なので、Dream Theater初心者におすすめのミニアルバムです。
 では、今回はこの辺で。みなさん、体調管理には気をつけてください。

月報9-GOTTHARD2

(2007年09月 某クラシックオーケストラの月報コラム)
修正 2012年06月22日


こんにちはー。もう夏休みは終わりですね。先日、私にとって夏休み最大のイベントに行ってまいりましたので、ご報告です。
Gotthardの紹介は既に2月に書いたのですが、新入生は初めてですので少しご説明をばGotthardハスキーボイスのヴォーカル、スティーヴ・リーの率いるスイスの国民的ハード・ロック・バンドです。2月にアルバム『LIPSERVICE』を紹介しました。7月にニューアルバム『DOMINO EFFECT』が発売され、4年ぶりに来日することが決定。中学の時からファンの私は、待ってましたと、チケット予約開始初日の朝に郵便局へ行き、まぁ、余裕でチケットを入手したわけです。本国スイスではアリーナライヴが当然な彼らでも、日本ではあまり知名度が高くないもので…。
というわけで、行ってきました!

GOTTHARD DOMINO EFFECT JAPAN TOURE 2007
9月18日(火)東京 shibuya O-EAST

80年代のサウンドを守り続ける正統派ハード・ロック・バンドなだけあって、客層も多様でした。おじさんおばさんから若者まで、小さい子供を連れて来ている人もいました。ステージの前の方で騒ぐ人も、後ろや二階席で静かにスティーヴ・リーの歌声に聞き入っている人もいたようで、まったく、このバンドの実力はすごいよ。1200人ほどのライブハウスでも、惜しみなく実力を出し切ったパフォーマンスに、プロだ…と、感動。
休憩もなく、二時間フルに使いきり、ギターソロやピアノソロをうまく使って、ステージ上で水を飲んだりせずに、実に魅せ方がうまかったです。会場も最後まで盛り上がって、前列にも割と女の人が多かったためか、マナーもきちんとしていて、素晴らしいライブでした。音楽っていいね。PVでライブの様子は結構見てるけど、まぁ、多少エフェクトとかかけて編集しているんだろうな、って思っていてけど、違かった。本物だった!うそじゃなかった!!
DOMINO EFFECT』の名が付いたツアーでしたが、前作『LIPSERVICE』では来日できなかったこともあり、その他のアルバムの曲もたくさん歌ってくれて、本当に大満足です。あー、念願だった「Lift U Up」が生で聞けてもうホントに、この夏やり残したことはありません。
ところで、スティーヴがなんとなく、ジョニー・ディップに似ていると思うんです。ほりが深くて、渋いおじさんで、がたいがよくて、日本人の若い女性に受けそうな顔をしているので、是非、日本でも人気になって欲しいです。まぁ、顔なんか見なくても、その歌唱力で心は奪われてしまいますが。歌うまー。あーもうかっこいいよ。スティーヴみたいなお父さんがほしいです。

セットリストです。括弧は収録のアルバム名です。
Master Of Illusion DOMINO EFFECT
Gone Too Far
DOMINO EFFECT
Top Of The World
HUMAN ZOO
The Call
DOMINO EFFECT
Hush
GOTTHARD
Leo Guitar Solo
Sister Moon
G.
Make My Day
G.
I Wonder
DOMINO EFFECT
Tomorrow's Just Begun
DOMINO EFFECT
One Life One Soul
G.
Let It Be
G.
Domino Effect
DOMINO EFFECT
All We Are
LIPSERVICE
Dream On
LIPSERVICE
Firedance
GOTTHARD
Mountain Mama
DIAL HARD
Anytime Anywhere
LIPSERVICE
-Encore-
Falling
DOMINO EFFECT
Heaven
HOMERUN
Lift U Up
LIPSERVICE
-2nd Encore-

Mighty Quinn
G.

 私としては、『LIPSERVICE』が一番好きです。Gotthardらしさが形成された、完全体のようなアルバムです。捨て曲がないとは、まさにこのことです。『G.』は、リストにもある「One Life One Soul」と、私が二番目に歌ってほしかった「Father Is That Enough?」を聞くためだけにもお金を出してもいいです。素晴らしいバラードです。LIPSERVICE』よりも荒削りな部分が多いですが、ワイルドな彼らの魅力を最大限に引き出しているアルバムです。あ、ちなみにアルバムを年代順に並べますと、
GOTTHARD』(1992)→『DIAL HARD』(1994)→『G.』(1996)→『OPEN』(1999)→『HOMERUN』(2001)→『HUMAN ZOO』(2003)→『LIPSERVICE』(2005)→『DOMINO EFFECT』(2007
 その他、ベストアルバムやバラード集も出していますので、是非気になるアルバムをお手にとってみてください。

月報8-SURRUOUND

(2007年08月 某クラシックオーケストラの月報コラム)
修正 2012年06月22日

いつまで続くのかこの暑さ。少しでも涼しくしたい。って、先月とぜんぜん違うこと言っていますが、爽やかに!爽やかに!
さて、今回紹介するのは、スウェーデン出身の男性4人組の爽やかロック・バンドSurroundです。今までいろんな国のバンドを紹介してきましたが、みんな英語の歌詞でした。スイス人も、ドイツ人も、英語で歌っています。というか、日本に入って来るほとんどの洋楽は英語ですよね。しかしこのバンドは、(たぶん)スウェーデン語で歌っています。ジャケットのコメントも(たぶん)スウェーデン語です。そういう意味ではとても熱いバンドです。声の高いヴォーカルのなんとも言えないエスニックな雰囲気は、やっぱり(たぶん)スウェーデン語で歌っているからでしょうか。「ツァ」とか「ユェ」とか、聴きなれない発音が…
 またコアなバンドですが、なにせ、クレジットも何もかも(たぶん)スウェーデン語で書かれているので、まったく情報が得られません。メンバーの名前もわかりません。

 そんな感じで今回レビューするのは、2006年に発売された、彼らのデビューアルバム『Varje steg du tar』。意味はわかりません。

I en annan värld 親しみやすい、懐かしいメロディなのに、何言ってんだかさっぱりわからない。なんか、英語っぽいけどなに言ってるのかさっぱりわかんない。この違和感が癖になりそうです。
Natten har en hemlighet 白いさらさらの砂浜が見えてくるようです(偏見)。メロディアスで、爽やかな曲です。
Varje droppe regn ビートを利かせた、爽やかな海を想像させる効果音が心地よい、夏ソング(かどうかはわかりません)。あ、よく考えたら、スウェーデンって寒い国でしたね。
Det bästa som har hänt このドラムとベース。この和音。心に優しい音楽です。でも何言ってるんだかわかんない。
Nu har jag börjat leva igen リズミカルでノリノリの、西部劇みたいな曲。ちょっとジャズっぽいのかな。終盤の、ドラムとヴォーカルだけになるところがショーっぽい。
Min dröm キラキラした、ちょっと昔のジャニーズが歌っていそうなポップな歌。こうゆうキャッチーな歌、嫌いじゃないですよ。
Varje steg du tar 静かなラブソングっぽい歌。ヴォーカルのハイトーンは、うーん。まぁまぁです。
Innan dagen gryr ビートを利かせたノリのよい歌。あぁ、なんか、ジャニーズっぽいんだ、このバンド。ドライブ中に聴きたいです。
Det e’ du サビの速い部分が、何言ってんだ感を強調しています。ほかの歌に比べて、子音の発音が強いような気がします。
lla dig hårt I min famn フォークの語りっぽい歌。サビの途中の、フレーズの最後に音が上がるところが、たまらない。大好き。
I give you my life このアルバムで唯一、英語で歌われている歌。ドラムが効いていて、コーラスもなんだか、Backstreet Boysぽいです。
Vad som än händer コーラスが豪華なバラード。そんなアルバムの終わり方は期待してなかったので、少し残念。いや、しっとりしたいい曲です。

 全然知られてないですが、iTunes storeで買えます。ちゃんと在庫ありです。入手しやすいし、ポップスで爽やかで万人向け。こんな曲のレビュー初めてです。が、実はこのアルバム、ジャケットが紫に近いどピンクで、ヴォーカルのお兄さんがぽっちゃりしていて、流し目でカメラ目線、なんか、こういうことは言ってはいけないとは思いますが、これゲイじゃなかったら逆にびっくり。でも曲は爽やかです。
 ものすごく適当なレビューになってしまいましたが、一度聴いてみてください。と言うわけで、今回はここまで。次回はライブのレポート書けたらいいな、と思っています。それでは。

月報7-VALENSIA

(2007年07月 某クラシックオーケストラの月報コラム)


夏といえば海!海といえば彼!Valensia!南ヨーロッパ、アメリカ西海岸の香り漂う名盤、Valensia衝撃のデビューアルバム『Gaia』。────と、春ごろから考えていたのですが、廃盤。
まじかよー。
というわけで、今月はレビューをお休みします。さすがに自重。興味ある方は、探してみてください。amazonでは手に入ります。iTunes storeでも扱ってないなんて…

とりあえず、どんな人かを簡単に説明します。スペイン出身の男性アーティストで、いわゆる天才。ヴォーカルもギターもドラムも、作詞作曲からアレンジまで一人でやってしまうマルチタレントです。例に漏れず、音楽的センスはまさに、変態。若干キモイ。いや、夏はこれぐらいぶっ飛んでいたほうがいいんですよ。世界観が広がります。
安心してください、Popsです。私がPopsなんて紹介するわけが…と思いの方もいるかもしれませんが、本当です。へビメタではありません。前衛音楽とかでもないです。
この1994年の『Gaia』、1996年の『C.O.S.M.O.S』で、なんだこりゃー的な才能を惜しみなく発揮してしまったため、その後の作品は低迷します。いろいろ大変だったのでしょう、2000年、初心に戻るという決意表明の『Gaia Ⅱ』を発売して、音楽的センスもデビューアルバムの頃に戻っていますが、やはり『Gaia』は超えられなかった。らしいので、Gaia Ⅱ』はしっかり聴いていません。
その後もこれといったアルバムは出せず、以前から大ファンであると公言していた、Queenの完全コピーアルバムを発売します。わー。ここまでするか、というほどの出来です。Queenマニアには叩かれまくっていますが、ちょっと、Queenいいよねーと思っている方は、是非Valensiaの『Queen Tribute』を聞いてみてください。ちなみに、最近のQueen復活の際に彼の名がヴォーカル候補に上がっていましたが、結局ダメでした。ファンは本物にはなれない、ということですね。

あー、やっぱり『Gaia』を聴いて欲しい。まぁ、案の定、万人受けする音楽ではないんですが…。いや、一枚ぐらい、こうゆう変態CDを持っていたほうが刺激になっていいと思いますよ。全ての曲が名曲。

2012年6月11日月曜日

月報6-MEAT LOAF

(2007年06月 某クラシックオーケストラの月報コラム)
修正 2012年06月22日

今回紹介するのは、Meat Loafという80年代から活躍しつづけ、いまだ現役のアメリカのロック歌手です。ロックが好きな人は聞いたことあるでしょうか。まるで食料のようなオジサンロッカーです。
さて、Meat Loafの名が世界に広まったのは1977年発売のアルバム『BAT OUT OF HELL』(邦題『地獄のロックライダー』)。全米・全英でチャート1位を獲得、全世界で3700万枚売れたという記録もあります。飛んで93年に第二弾の『BAT OUT OF HELL-BACK INTO HELL』(地獄のロックライダー2~地獄への帰還)を発売し、1800万枚売れたらしいです。昨年2006年に、地獄のライダーシリーズ最終章『BAT OUT OF HELL-THE MONSTER IS LOOSE』(地獄のロックライダー3~最後の聖戦!)が発売され、再び世界中でMeat Loaf旋風を巻き起こしました。が、なぜか日本ではほとんど知られていない。
Meat Loafは、俳優活動もしており、映画にもちょくちょく出ていします。そんな関係で、ミュージカルの脚本や劇中曲を作っていたジム・スタインの目に留まり、彼が長年温めていた『BAT OUT OF HELL』(地獄のロックライダー)構想を共に実現させました。このアルバムで作曲家としてのジム・スタインの名は、Meat Loafと同じく世界に知れ渡り、現在に至るまで、数多くのアーティストに楽曲を提供しています。
よくロック・オペラというジャンルが提唱されていますが(Queenもよくそう形容されます)、要は、物語があり、それに沿って曲が構成されていて、楽器演奏とセリフが合体したような作品です。Meat Loafの歌唱力・表現力も加わり、そこはかとなくミュージカル的。80年代ロックらしいと言いますか、夏に聞くのにふさわしい、大変暑苦しいロックが展開されています。どれぐらい暑苦しいかと言うと、全ての曲がクライマックスってぐらいです。

というわけで今回は、本編よりも数倍豪華で暑苦しいと評判の『BAT OUT OF HELL-BACK INTO HELL』(地獄のロックライダー2~地獄への帰還)をレヴューします。Meat Loafという名前と外見、アルバム名から倦厭する人もいると思いますが、実は、叙情的でメロディアスで、ピアノが大活躍する、とても懐かしさを感じる曲なのですよ。

I’d Do Anything For Love(But I Won’t Do That) 12分という大作ながら(?)シングルカットされ、28カ国でチャート1位を獲得した名曲。曲の終盤で登場する女性ボーカルのかっこよさに惚れ惚れします。邦題「愛にすべてを捧ぐ」
Life Is A Lemon And I Want My Money Back コーラスとの掛け合いが実にミュージカルっぽい演出。
Rock And Roll Dreams Come Through 
It Just Won’t Quit ピアノが大活躍。
Out Of The Frying Pan(And Into The Fire) ポップで明るく、ノリのいい曲。一度聞いたら忘れられない旋律です。
Objects In The Rear View Mirror May Appear Closer Than They Are 静かなバラード。泣きどころ。中盤からの盛り上がりがダイナミックで、非常に感動。終わりかたがすっきりしていて、そこがまた涙を誘います。
Wasted Youth ⑧への導入の、熱くて長い「語り」。火傷に注意。
Everything Louder Than Everything Else ⑦のセリフから、どんな暑苦しい曲が始まるのかと思いきや、ノリノリのロック。中盤のバックコーラスがずっと「Wasted! Youth!」と叫んでいるのが熱い。
Good Girls Go To Heaven(Bad Girls Go Everywhere) イントロのバグパイプの場違いさびっくりし、それに続くサックスソロにもびっくりです。え、ジャズ!?普通のロックでした。映画のサントラのような印象をうけるギターの合いの手が印象強いです。
Back Into Hell ⑨の旋律次々とが繰り返されるインストゥルメンタル。かっこよすぎます。とてもドラマティックでおなかいっぱいです。
Lost Boys And Golden Girls ①⑥⑪と、バラードを持ってくるあたりがもう、泣ける。あまりにも静かな最後。このアルバムの内容で、癖癖せずに何回も聞けるのは、この曲のおかげです。

月報5-THE RASMUS

(2007年05月 某クラシックオーケストラの月報コラム)
修正 2012年06月22日

こんにちは。最近すごく暑いですが、夏の前に梅雨がありますよ。少し早めですが、流行を先取り、雨の日に聞きたくなる音楽でも。今回はフィンランドのゴシック・ロック・バンド、The Rasmusを紹介します。
ゴシックとはあの、ゴシック建築とかゴシック美術のゴシックです。排他的で、退廃的。虚飾的な印象をうけるメロディーを取り入れた音楽です。もともと、ヘヴィ・メタルのジャンルのひとつとして、ゴシック・メタルがあります。特徴は、ゆっくりというか気だるい曲調。短調というか陰鬱なメロディー。繊細というか怖い女性ボーカル。別名、鬱メタル。フィンランドなどの北欧諸国で盛んです。バラードなどの純粋な悲しみではなく、ゴースト・呪いといった、人間の心の闇の部分を前面に出した、負のオーラを感じさせる音楽です。
そのゴシック・メタルをもっともっとすごくすごーくキャッチーにしたのが、ゴシック・ロックです。雰囲気は、中島美嘉を想像してもらうとわかりやすいですかね。ちょっと排他的で色気のない歌い方する感じです。

The Rasmus1994年、当時高校生だったオリジナル・メンバーによって結成され、96年に1stアルバム『Peep』でメジャーデビューしました。このアルバムがゴールドディスク賞受賞という大ヒットを記録し、一気にフィンランドの国民的バンドとなります。97年発売の2ndアルバム『Playboys』もゴールドディスクに認定され、フィンランド最大の新人賞を受賞します。そして、3rdHell Of A Taster』、4thInto』でダブル・プラチナ賞という快挙を成し遂げました。もちろんヨーロッパ各国でも高い評価を受け、03年に発売されたアルバム『Dead Letters』はヨーロッパでのセールスが100万枚を突破し、順調に世界へとはばたきました。

珍しく最近のメインストリームの話をしていますよ!今回はThe Rasmus 2005年に日本デビューを果たした5thアルバム『Dead Letters』をレヴューします。アルバム作成直前にメンバー全員がホラー映画にはまっていて、悪夢にうなされていたと言われています。曲名を見ての通り、まさにそんな感じです。人間の内面をえぐるような歌詞と短調の旋律に、胸が締め付けられるのは私だけではないはず。

First Day Of My Life 極端に声の響きを消しているから、愛想ないというか硬質な感じがするんですね、たぶん。ボーカル、ラウリ・ヨーネンの声がすてき。
In The Shadows 闇の中で待っていたという、一見暗そうですが、そこはかとなく希望を感じさせる歌です。曲中ずっと聞こえるベースのビートが◎。低音のあるべき姿です。
Still Standing 夜空を見ながら、死んでしまった大切な人を想う歌。ボーカルのかすれた声が、切実な思いを強調しています。あっさり終わるのは、ちょっと不満。
In My Life 「俺の生き方は俺が決める」と主張するってことは、思い通りに行ってないんでしょう。とても人間味のある歌です。
Time To Burn 過去の時間は戻ってこないという、重々しい歌です。サビのコーラスがいい。もっと荘厳にしてくれてもよかったかな。
Guilty 歌詞が重すぎて心が痛い…。私は片方のスピーカーから、声やギターが聞こえるのが好きなのですが、その効果をしつこくない程度にたくさん使っているので、うれしいです。
Not Like The Other Girls 別れた彼女を想う歌ですが、メロディアスで繊細なサビに感動。これ泣けます。
The One I Love 愛しい人のために自棄した歌。ビートを強調した勢いのあるサビで、ダンスミュージックみたいです。
Back In The Picture なんか、男の子向けのアニメソングのような印象を受けますが、実際、これからの活躍を期待させるような歌詞です。あー、デジモンにしか聞こえない(汗)。
Funeral Song 死者が生者に向かって語りかける歌。バイオリンとラウリ・ヨーネンの声がものすごく合っていて、悲しすぎる。
F-F-F-Falling(Bonus Track) ひきこもりソング。ボーナストラックで急にポップス色の濃い作品が続きます。頭の中をループする系。
If You Ever(BT) 自責の歌。最後の哀しいギターソロがたまらなく好きだ。
What Ever(BT) 助けを求めても誰にも届かない、嘆きの歌。地味に感情移入してしまう…。
Everything You Say(BT) とても疑心暗鬼になってる歌。結構ノリが良い。

 さらに、日本盤ボーナスで、①と②のビデオクリップが収録されていますが、②はThe Rasmusらしさといいますか、ゴシック・ロックらしくてすてきです。
特典いっぱいの大変お得なアルバム!質的にも国内盤がよろしいかと思われますが、人気が高くてちょっと入手困難かも…?ちなみにUSA盤はノイズで評判が悪いです。各盤によって曲の雰囲気が全然違うようで、日本盤は特にゴシック色が強めという噂です。