2012年6月11日月曜日

月報5-THE RASMUS

(2007年05月 某クラシックオーケストラの月報コラム)
修正 2012年06月22日

こんにちは。最近すごく暑いですが、夏の前に梅雨がありますよ。少し早めですが、流行を先取り、雨の日に聞きたくなる音楽でも。今回はフィンランドのゴシック・ロック・バンド、The Rasmusを紹介します。
ゴシックとはあの、ゴシック建築とかゴシック美術のゴシックです。排他的で、退廃的。虚飾的な印象をうけるメロディーを取り入れた音楽です。もともと、ヘヴィ・メタルのジャンルのひとつとして、ゴシック・メタルがあります。特徴は、ゆっくりというか気だるい曲調。短調というか陰鬱なメロディー。繊細というか怖い女性ボーカル。別名、鬱メタル。フィンランドなどの北欧諸国で盛んです。バラードなどの純粋な悲しみではなく、ゴースト・呪いといった、人間の心の闇の部分を前面に出した、負のオーラを感じさせる音楽です。
そのゴシック・メタルをもっともっとすごくすごーくキャッチーにしたのが、ゴシック・ロックです。雰囲気は、中島美嘉を想像してもらうとわかりやすいですかね。ちょっと排他的で色気のない歌い方する感じです。

The Rasmus1994年、当時高校生だったオリジナル・メンバーによって結成され、96年に1stアルバム『Peep』でメジャーデビューしました。このアルバムがゴールドディスク賞受賞という大ヒットを記録し、一気にフィンランドの国民的バンドとなります。97年発売の2ndアルバム『Playboys』もゴールドディスクに認定され、フィンランド最大の新人賞を受賞します。そして、3rdHell Of A Taster』、4thInto』でダブル・プラチナ賞という快挙を成し遂げました。もちろんヨーロッパ各国でも高い評価を受け、03年に発売されたアルバム『Dead Letters』はヨーロッパでのセールスが100万枚を突破し、順調に世界へとはばたきました。

珍しく最近のメインストリームの話をしていますよ!今回はThe Rasmus 2005年に日本デビューを果たした5thアルバム『Dead Letters』をレヴューします。アルバム作成直前にメンバー全員がホラー映画にはまっていて、悪夢にうなされていたと言われています。曲名を見ての通り、まさにそんな感じです。人間の内面をえぐるような歌詞と短調の旋律に、胸が締め付けられるのは私だけではないはず。

First Day Of My Life 極端に声の響きを消しているから、愛想ないというか硬質な感じがするんですね、たぶん。ボーカル、ラウリ・ヨーネンの声がすてき。
In The Shadows 闇の中で待っていたという、一見暗そうですが、そこはかとなく希望を感じさせる歌です。曲中ずっと聞こえるベースのビートが◎。低音のあるべき姿です。
Still Standing 夜空を見ながら、死んでしまった大切な人を想う歌。ボーカルのかすれた声が、切実な思いを強調しています。あっさり終わるのは、ちょっと不満。
In My Life 「俺の生き方は俺が決める」と主張するってことは、思い通りに行ってないんでしょう。とても人間味のある歌です。
Time To Burn 過去の時間は戻ってこないという、重々しい歌です。サビのコーラスがいい。もっと荘厳にしてくれてもよかったかな。
Guilty 歌詞が重すぎて心が痛い…。私は片方のスピーカーから、声やギターが聞こえるのが好きなのですが、その効果をしつこくない程度にたくさん使っているので、うれしいです。
Not Like The Other Girls 別れた彼女を想う歌ですが、メロディアスで繊細なサビに感動。これ泣けます。
The One I Love 愛しい人のために自棄した歌。ビートを強調した勢いのあるサビで、ダンスミュージックみたいです。
Back In The Picture なんか、男の子向けのアニメソングのような印象を受けますが、実際、これからの活躍を期待させるような歌詞です。あー、デジモンにしか聞こえない(汗)。
Funeral Song 死者が生者に向かって語りかける歌。バイオリンとラウリ・ヨーネンの声がものすごく合っていて、悲しすぎる。
F-F-F-Falling(Bonus Track) ひきこもりソング。ボーナストラックで急にポップス色の濃い作品が続きます。頭の中をループする系。
If You Ever(BT) 自責の歌。最後の哀しいギターソロがたまらなく好きだ。
What Ever(BT) 助けを求めても誰にも届かない、嘆きの歌。地味に感情移入してしまう…。
Everything You Say(BT) とても疑心暗鬼になってる歌。結構ノリが良い。

 さらに、日本盤ボーナスで、①と②のビデオクリップが収録されていますが、②はThe Rasmusらしさといいますか、ゴシック・ロックらしくてすてきです。
特典いっぱいの大変お得なアルバム!質的にも国内盤がよろしいかと思われますが、人気が高くてちょっと入手困難かも…?ちなみにUSA盤はノイズで評判が悪いです。各盤によって曲の雰囲気が全然違うようで、日本盤は特にゴシック色が強めという噂です。

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