2012年12月31日月曜日
クリスマス2012
最近、読書会とか本屋イベントとかいろいろ行っているのですが、
クリスマススペシャルなイベントふたつが素晴らしかったので、記録しておきます。
■猫町倶楽部クリスマスパーティー
2012年12月23日15:00-
UNICE@代官山
課題本:森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』
対談:犬山紙子、峰なゆか
参加者:100名強(その後のクリスマスパーティーは200名近く参加)
HPも渋く、参加条件は課題本の読了と厳しいので、禁欲的な読書会だと思っていましたが、会場の雰囲気はまったり。ケーキとか出るし、ドリンクはジュースも選べるし。女性と20代が若干多めな印象ですが、満遍なく本好きが集まっているように思いました。
カフェは貸し切り。8人前後のテーブルに別れて自己紹介後、課題本について語りました。各テーブルにはファシリテーターという司会進行がいるので安心です。私のテーブルでは日本人作家の小説を良く読みますという方がほとんどでした。「ロシアや東欧の小説が好き」と言った私は空気読めない子だったかも…と反省。
「このヒロイン、友達居ないよね」
「どうってこと無いことをこんだけクドく書くから、最初読みづらかったけど、だんだん好きになった」
「森見登美彦って頭いいんですよねー」
「電気ブランって本当にあるお酒なんですか?」
「天狗とか言って不思議な雰囲気好きだなー」などなど。
同時に、各テーブル15分ずつぐらい犬山さんと峰さんがまわって、『夜は短し歩けよ乙女』についてお話ししました。
この課題本は峰さんが、近年まれに見るヒロインが気持ち悪い本として選定。村上春樹『1Q84』と迷ったとのこと。
「ずーっと日本の文学で描かれて来た理想の女って、詳しく書くと全部このタイプの女なんだよね」と峰さん。
「ヒロインの処女性をきわだたせる為に、絶対にかませ犬役の女がいる。いわゆるビッチ。そうゆう女には『ぽてぽて』とか『よちよち』とか『ちょこんと』とかいう擬態語を使わない。」とは犬山さん。
「主人公の男はさ、基本マグロで受け身なんだよね。可愛いけど。」
「春樹男子(村上春樹が好きな男子)って、夏目漱石が"I love you."を『月が綺麗ですね』って翻訳した話、異様に好きだよね。」
「BOOKOFFに行ったら絵本コーナーの『おおきな木』をチェックしてね!」
「読書会って、合コンじゃないって言い訳できる出会い系だよね」という犬山さんの評価は間違っていないと思いました。実際、そうだし。私も「読書会に参加する人」に会いたくて参加したんだし。
ぱっと見めちゃくちゃ美人で高圧的で話す内容もかなり毒気強いけれども、面白くってとっても優しいお2人でした。サインもらった!うれしい!当初の目的を完全に見失い、最終的にはただのファンになりました。
人数も多いし、課題本によって参加者だいぶ違うようなので、何回も行くと面白いかもと思える読書会でした。次はビジネス書の読書会行きたいなー。
■第24回 読んでいいとも!ガイブンの輪 年末特別企画「オレたち外文リーガーの自信の1球と来年の隠し球」
2012年12月25日19:00-
東京堂ホール@神保町
登壇者:豊崎由美×作品社、水声社、国書刊行会、白水社、早川書房、河出書房新社
参加者:80名
開始早々、登壇者は缶ビールを飲み始める。
自己紹介とイチオシ本と来年の隠し球紹介で時間いっぱいいっぱい。質疑応答無く終了。「此処じゃないどこか」を追い求めるのが好きな人たちで、かなり濃い話をきけました。
豊崎由美さんは、雑誌の対談・コラムなどで結構怖いイメージを持っていましたがそんなことありませんでした。言っていることは同じだけど、活字と全然雰囲気違いました。
外国語で書かれた作品を、日本語で読めることが自体が奇跡。本に関わる全ての人のことを考えて、パラパラとページをめくって2段組みなのかどうかを確認して、文字単価を計算してから買って欲しい。「やっすーい」と思って欲しい。2400円なんてタダみたいなもんだ。12000円の本だって、まぁ1200円ぐらいな気持ちよ。とのこと。
早川書房の山口さん、のりのりでした。
ジャネット・ウィンターソンが好き。だめな人が出てくる本が大好き。なんで真面目な人の話なんか聞かなきゃいけないんだ。ガイブンを読んでいれば、日本なんか天国だ。まだまだ自分はダメじゃないと思える。などなど。
噂の多い白水社の藤波さんですが、どうやらお酒の量が少なかったらしく、真面目な話ばかりでした。ロベルト・ボラーニョ『2666』、企画会議では26660円にしようか迷った、とのこと。
国書刊行会の樽本さんと、水声社の下平尾さんの「下には下がいる」発言は面白かったです。ガイブン以上に売れない本がある。映画本だ。映画本よりも売れないのが音楽本。その下に、戯曲や演劇本があって、詩集はもっとも売れない。というか、まず社内の企画会議に通らない。などなど。
作品者の青木さんが、「社内に営業部がないので、全国の書店営業もしながら編集もしてます」と言う話を聞いた会場の反応。…もしかして参加者みんな出版関係者なんじゃないかなっ!
河出書房の島田さんは、「復刊は、下手な新刊なんかより、確実に売れる。」とおっしゃっていました。ふむふむ。
最後は、豊崎さんから献本ダブり等を詰め込んだ福袋1個をめぐってじゃんけん大会。全員プレゼントに、twitterでも騒がれている、各社の来年のおすすめ本リストもらいました。
編集者の皆さんの情熱にあてられて、のぼせました。
話に出てくる知らない作家や知らない本をメモってゆくのも精一杯なかんじですが、未知なものから逃げたらおしまいよっ!と思って、次回も行ってみようと思います。
2012年12月24日月曜日
ポーランド愛の話
現在2年程、on and off でポーランド語の勉強を続けています。
理由は大好きな小説を原語(ポーランド語)で読みたいっ!と思ってしまったから。
詳しく書くと、ヴィトルド・ゴンブロヴィチの『ポルノグラフィア』を冬支度の始まったポーランドで、ポーランド語で読んで興奮のあまり鼻血を出して死にたい、と思ってしまったから。
如何に生きるかと、如何に死ぬかは同義である!混沌とした時代で将来に不安を覚えていた私は、こんな方法で毎日を楽しく過ごす術を得たのでした。
そして最近は、ポーランドイベント盛りだくさんだったのです。
まずは岩波ホールでの『菖蒲』上映。私は一昨年のEUフィルムデイズで見ているので二度目なのですが、素晴らしい。
この生者にまとわりつく死臭、終焉の予感が、若者をより美しく魅せる。ゴンブロヴィチの作品にも通じる何か闇の香りが確かに、ある。なんなんだ、これは。泣きたい。こんな素晴らしい芸術がこの世の中にあるのか!と衝撃を受けた作品です。
そして、渋谷で行われたポーランド映画祭2012。
どうせ見れるなら解説付きの上映に行こうと一日予定を開けておいたのですが、まさかの(大変失礼)満席。午前中に行ったのに、夜の回しかチケットがとれずに、突然の暇。青山マルシェでビーツを買って、ボルシチ作ってしまったわ!(ポーランド風のビーツのスープ「バルシチ」はどうやら難しそうだったので、ロシア風「ボルシチ」でご勘弁)
鑑賞した『水の中のナイフ』は1962年制作のロマン・ポランスキー初監督作品で、とっても影の美しい白黒映画。共産党政権下のポーランドでは、女性の裸姿、妻の不倫というテーマ、作品中に流れるジャズがタブーだったのですが、西側諸国で大絶賛されたという、時代を感じる作品です。夫婦と青年の対比、価値観の違い、貧富の差、社会的立場の差などがぎゅっとボートの中に詰め込まれた濃厚な作品です。
上映後の解説では、イエジー・スコリモフスキ監督という偉大で超キュートなおじさまが登場。ロマン・ポランスキー監督と撮影秘話なども教えてくれました。
当時ポーランドでは、アメリカ文化の象徴として、ジャズの演奏が禁止されていたので、各地で地下演奏会が開催されていたこと。作品中の自家用車はベンツだったが、政府の圧力によって外身はプジョーで撮り直したこと。撮影中、控えている救助隊が骨折したことなどなど。
それから気になって気になってしかたなかった、Szaza(シャザ)による生演奏を鑑賞。
無声映画に生演奏をするなんて、高校の歴史の資料集でしか見たことが無かったものが体験できるなんて。音楽はエレクトロニカ。私の趣味を調査したような、平沢進のハルディン・ホテルのような、奇妙で不安になる音楽です。
目に涙がにじんだ。もちろんCDも買った。
どなたかこんな感じの音楽を他に知っていたら教えてください。大好きです。
そして私はついに行った!冬のワルシャワへ。
寒い国の真骨頂は寒い時だよね、とか思ってわーいと飛んでみたけれど、ほんとうに寒かった。白かった。
自分の足音さえ聞こえない、真っ白で無人の公園を歩きながら、私は死ぬことばかり考えていた。死んだらどうやって発見されるんだろう、とか、ちゃんと日本人だって分かるかな、とか、パスポートに実家の電話番号書いとかなきゃとかそんなこと。
ロシアやポーランドの文学作品は何でこんなに死ぬことばかり考えているんだろう、と常々不思議に思っていたので、本当に行って良かった!私も死ぬことばかり考えていたよ!
「そんなの東北でも十分体験できるぞ!」と会社の先輩に言われましたが、その他の感想はまた後日。
2012年11月25日日曜日
朗読、ポエトリーリーディングなど
11月10日、上野公園水上音楽堂で開かれた、読書のフェスに、準備スタッフとして参加してきました。
準備は各所へのチラシ配りと、渋谷ヒカリエの8階でチケット売り。
こうゆうイベントってどうやって開催しているの?と思いつつ主催者様の様子を見ていました。
あと、ヒカリエ8階って不思議な空間ですね。
いや、多くのサービスをインターネット上で享受できるからこそ、ヒカリエ8階のような人と人を結びつける「仕事」が発生するのかな。
チラシ配りは上野周辺の書店をまわって、わりと面白かったです。
お店によって対応って全然違うのね…
当日の感想。
所々、チケット売りのお仕事もあったので、全部は聞けていないのですが、
会社の先輩絶賛の菅原敏さん。すごい!ステキ!これぞポエトリーリーディングなのか?(まだ本質を良くわかっていない。)詩集買わなきゃね!また聞きたい。受付までホットワインを持ってきてくださって、とても気さくで温かい方でした。
川上未映子さんが、こんな情熱的な方だとは思わなかった。初期の詩は最高だよ、とまた別の先輩に勧められる。
三遊亭白鳥さん。何を隠そう、大本命。2年前、深夜のテレビで見た白鳥さんの新作落語が面白くて面白くて、この世界(なんの世界だ?声に出す系文学)に興味をもったのです。それに普通の落語なんて人気高すぎてチケット買えないし…。大いに笑わせていただいました。声も出したし、とてもこのイベントの趣旨に沿っていたと思います。寿限無覚えなきゃっ!
柴田元幸先生。安定の面白さ。最高。
そしてステキなスタッフの方々。イベント好きから、書店員さん、雑誌編集者まで、
本が大好きな方々で、次回読書のフェスの演者などを勝手に妄想。ふふふ。
「穂村弘さんにキュンとしない女子は居ません!」などの名言もたくさん聞けました。あー楽しかった。
日本の文学は、黙読用に作られているから、朗読は無理だよ。といったのはどの作家だったかな?学校教育が始まって、黙読が定着してしまった、とかも何処かに書いてあったような気がする。
自分の書く論文は、一度声に出して読んでみなきゃだめですからね、と言ったのはロシア文学の貝澤哉先生。
自分の部屋で声に出して本読んでも平気かな。偉人伝ぐらい、声に出して読みたいのだけど…
準備は各所へのチラシ配りと、渋谷ヒカリエの8階でチケット売り。
こうゆうイベントってどうやって開催しているの?と思いつつ主催者様の様子を見ていました。
あと、ヒカリエ8階って不思議な空間ですね。
いや、多くのサービスをインターネット上で享受できるからこそ、ヒカリエ8階のような人と人を結びつける「仕事」が発生するのかな。
チラシ配りは上野周辺の書店をまわって、わりと面白かったです。
お店によって対応って全然違うのね…
当日の感想。
所々、チケット売りのお仕事もあったので、全部は聞けていないのですが、
会社の先輩絶賛の菅原敏さん。すごい!ステキ!これぞポエトリーリーディングなのか?(まだ本質を良くわかっていない。)詩集買わなきゃね!また聞きたい。受付までホットワインを持ってきてくださって、とても気さくで温かい方でした。
川上未映子さんが、こんな情熱的な方だとは思わなかった。初期の詩は最高だよ、とまた別の先輩に勧められる。
三遊亭白鳥さん。何を隠そう、大本命。2年前、深夜のテレビで見た白鳥さんの新作落語が面白くて面白くて、この世界(なんの世界だ?声に出す系文学)に興味をもったのです。それに普通の落語なんて人気高すぎてチケット買えないし…。大いに笑わせていただいました。声も出したし、とてもこのイベントの趣旨に沿っていたと思います。寿限無覚えなきゃっ!
柴田元幸先生。安定の面白さ。最高。
そしてステキなスタッフの方々。イベント好きから、書店員さん、雑誌編集者まで、
本が大好きな方々で、次回読書のフェスの演者などを勝手に妄想。ふふふ。
「穂村弘さんにキュンとしない女子は居ません!」などの名言もたくさん聞けました。あー楽しかった。
日本の文学は、黙読用に作られているから、朗読は無理だよ。といったのはどの作家だったかな?学校教育が始まって、黙読が定着してしまった、とかも何処かに書いてあったような気がする。
自分の書く論文は、一度声に出して読んでみなきゃだめですからね、と言ったのはロシア文学の貝澤哉先生。
自分の部屋で声に出して本読んでも平気かな。偉人伝ぐらい、声に出して読みたいのだけど…
2012年10月28日日曜日
庭園倶楽部2012
ちょっと前に、ワタリウムの庭園倶楽部の事を書きましたが、講義も終わってしまったので思い出に進士五十八先生のお言葉をメモしておきます。庭園の歴史とか、石の種類とかは先生の著書で確認できるので、書かなくていいや。
先生はとっても博学で美しいものが大好きで、なんだかとっても、心温まる人です。来年も進士先生なのかな。わくわく。(下の写真は一回も日の目を見る事が無かった、会員証)
ちょっと衝立があって落ち着くカフェのはしっこの席。そんで美味しいものが出てくる。これが庭園だ。
庭ってものを、みんな勝手に解釈する。まぁどっちでも良いんだけどね。
借景のテクニックは、劇場なんかで椅子に鉛筆を置いておくこと。誰も傷つけずに自分のものになる。
つまらない山、木、寺、岩に光を当てる、名前をつける。ストーリーを与える事。これがman-made landscape。想像しやすいものづくりをしなきゃ。
文化は政治より長持ちする。
"自然"なんて自然が周りにある時は言わない。都市化による自然回帰だ。
私は一神教が嫌いなんだが、…
私は中国が大好き。
観光って言うのは、その国の光を見ることだ。
中国の隠遁者は結構便利なところに隠遁するんだよね。上海なんて。ほんとにするならチベットとか行けばいいのにね。京都もそうだけど。
庭園はすごく金がかかる。汚職ぐらいしないと無理なんだから。
中高一貫校なんて馬鹿げたものを作って。節目、句切れがあるから、ああ、今度はこうやってみようっていろいろ試して人間は成長するんだ。
私は若者のためにしゃべる。日本を救う為にしゃべる。
日比谷公園のカップルは皆、背山臨水の体制をとる。
軽くキスするカップルと、もっとそれより…っていうカップルは同じ公園でも違うところに陣取る。それが造園だ。
ほんとだよ。全部調査したんだから。
ラブホテルの入り口ってやつは、実に趣向を凝らしてあるんだ。
皆さん、デタラメな話ばっかだって思ってるでしょ。そんなことないよ。ぼかぁ紫綬褒章もらってんだからね。
2012年10月20日土曜日
ダンストリエンナーレトーキョー2012
新しいことを吸収したい。何かこう未知の、他人の情熱を受け止めたい、と思っている私にはとても良いタイミングで素晴らしいイベントがありました。
去年ドキュメンタリー映画『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』を見てから私はすっかりコンテンポラリーダンスの虜です。足首を痛めていたのに、映画を終わった後、劇場の前でジャンプしてしまったぐらいです。そういえば、東京レズビアンゲイ映画祭で上映された『夕立ちのみち/Cloudburst』にも、コンテンポラリーダンスのダンサーが出てきました。
ダンスが身近にあるときは、いつも、昔見たラテン系ダンスの舞台映像を思い出します。問題のある解釈だとは思いますが、ダンスってセックス(性行為)の延長線上にあるんだ!と完全に魅了されて、画面から目が離せなくなりました。当時の私は、自分の身体について酷く悩んでいました。自分の身体に完全にアイデンティティーを失い、顔の筋肉は強ばり、猫背で脚を引きずるようにしか歩けなかった私には、全身の体を大胆に使って汗をかき喜びを表現するダンサーたちが、とても輝いて見えたのです。そして、「これが巷で噂のセックスか!そうか、この人達は楽しいのか!」とチェリーな発想をしたのでした。いまでもあの感覚は、初めてAVを見た衝撃、としか形容できません。
さて、ダンストリエンナーレトーキョー2012で見た作品は2つ。
オムニバスのダンスフィルム『ダンスと都市空間・ダンスと建築』と、ヤスミン・ゴデールの『LOVE FIRE』でした。
本当は、日本人の舞台を複数上演する『JAPAN FOCUS』というプログラムも見るつもりだったのですが、チケット予約だけして安心して支払いを忘れるという失態を犯して見る事ができませんでした…!ばかっ!
『ダンスと都市空間・ダンスと建築』@渋谷イメージフォーラムは都市工学を勉強中の友人と見に行きました。
ラインナップは以下。
『風の景色』監督:大内田圭弥 振付:土方巽(1976)
『ダニエル・シュミットの大野一雄』監督:ダニエル・シュミット 出演:大野一雄 撮影:レナート・ベルタ(1995)
『水の話』監督:ヴィットリオ・ネヴァーノ 振付:カロリン・カールソン(1988)
『私のタンゴ』監督:ヤナ・ボコヴァー(1985)
『スティック・オン・ザ・ムーブ』監督:プー・ケイ+エリザベス・ロス(1983)
『ルーフ・ピース』監督:バベット・マンゴルト 振付:トリシャ・ブラウン(1973)
『ビルの側面を歩き降りる人』振付:トリシャ・ブラウン(1970)
『ヤマカシ』監督:アリエル・ゼトゥン 原案:リュック・ベッソン(2001)
『Mammame』監督:ラウル・ルイス 振付:ジャン=クロード・ガロッタ(1986)
『サーカムナビゲーション(リガ)』監督・振付:N+N・コルシノ(1992)
『トピックII』監督・出演:パスカル・バエス 出演:サラ・デニゾー、ローレンス・ロンドーニ、ジェローム・ベル(1989)
『Muurverk』監督:ヴォルフガング・コルブ 振付:ロクサーヌ・ウィルマン(1987)
『ローザス・ダンス・ローザス』監督:ティエリー・ドゥ・メイ 振付:アンヌ=テレサ・ドゥ・ケースマイケル 出演:ローザス(1997)
去年ドキュメンタリー映画『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』を見てから私はすっかりコンテンポラリーダンスの虜です。足首を痛めていたのに、映画を終わった後、劇場の前でジャンプしてしまったぐらいです。そういえば、東京レズビアンゲイ映画祭で上映された『夕立ちのみち/Cloudburst』にも、コンテンポラリーダンスのダンサーが出てきました。
ダンスが身近にあるときは、いつも、昔見たラテン系ダンスの舞台映像を思い出します。問題のある解釈だとは思いますが、ダンスってセックス(性行為)の延長線上にあるんだ!と完全に魅了されて、画面から目が離せなくなりました。当時の私は、自分の身体について酷く悩んでいました。自分の身体に完全にアイデンティティーを失い、顔の筋肉は強ばり、猫背で脚を引きずるようにしか歩けなかった私には、全身の体を大胆に使って汗をかき喜びを表現するダンサーたちが、とても輝いて見えたのです。そして、「これが巷で噂のセックスか!そうか、この人達は楽しいのか!」とチェリーな発想をしたのでした。いまでもあの感覚は、初めてAVを見た衝撃、としか形容できません。
さて、ダンストリエンナーレトーキョー2012で見た作品は2つ。
オムニバスのダンスフィルム『ダンスと都市空間・ダンスと建築』と、ヤスミン・ゴデールの『LOVE FIRE』でした。
本当は、日本人の舞台を複数上演する『JAPAN FOCUS』というプログラムも見るつもりだったのですが、チケット予約だけして安心して支払いを忘れるという失態を犯して見る事ができませんでした…!ばかっ!
『ダンスと都市空間・ダンスと建築』@渋谷イメージフォーラムは都市工学を勉強中の友人と見に行きました。
ラインナップは以下。
『風の景色』監督:大内田圭弥 振付:土方巽(1976)
『ダニエル・シュミットの大野一雄』監督:ダニエル・シュミット 出演:大野一雄 撮影:レナート・ベルタ(1995)
『水の話』監督:ヴィットリオ・ネヴァーノ 振付:カロリン・カールソン(1988)
『私のタンゴ』監督:ヤナ・ボコヴァー(1985)
『スティック・オン・ザ・ムーブ』監督:プー・ケイ+エリザベス・ロス(1983)
『ルーフ・ピース』監督:バベット・マンゴルト 振付:トリシャ・ブラウン(1973)
『ビルの側面を歩き降りる人』振付:トリシャ・ブラウン(1970)
『ヤマカシ』監督:アリエル・ゼトゥン 原案:リュック・ベッソン(2001)
『Mammame』監督:ラウル・ルイス 振付:ジャン=クロード・ガロッタ(1986)
『サーカムナビゲーション(リガ)』監督・振付:N+N・コルシノ(1992)
『トピックII』監督・出演:パスカル・バエス 出演:サラ・デニゾー、ローレンス・ロンドーニ、ジェローム・ベル(1989)
『Muurverk』監督:ヴォルフガング・コルブ 振付:ロクサーヌ・ウィルマン(1987)
『ローザス・ダンス・ローザス』監督:ティエリー・ドゥ・メイ 振付:アンヌ=テレサ・ドゥ・ケースマイケル 出演:ローザス(1997)
全部良かったのですが、その日は『ダニエル・シュミットの大野一雄』がどんぴしゃりでした。ダンス、風景、音楽、水の音、汽笛、全部ステキです。
ヤスミン・ゴデールの『LOVE FIRE』@青山スパイラルホールは、会社の後輩と見ました。1ヶ月ぐらい前から約束していたのに、チケット買えませんでしたと平謝りして、2人で当日券に並びました。はー、緊張した。買えてよかった。
ポップで残酷で、情熱の率直さが可愛らしくて狂気的でもう「私は何を目撃してしまったのか」という感想です。ゴムで出来た内臓が飛んで来たり。ほんとチケット買えてよかった(涙)
その日は、『LOVE FIRE』の後、ひとしきりお互いの好きなものを語って、野外で行われていた東京ELECTROCK STAIRSのパフォーマンスを見ました。そのまま帰るのは申し訳ないので、渋谷パルコで行われていたCP展も見て、後輩とさよならしました。
そして私はその後は別の友人と、新宿2丁目で行われたイベント「真夜中は別の顔」に行きました!満足、満足。
2012年10月1日月曜日
ワタリウム美術館いろいろ
庭園倶楽部の中国研修
三日間で上海、杭州西湖、蘇州拙政園をめぐるすごい弾丸ツアー
無理矢理組んだぎっちぎちの行程で、頭に詰め込められるもの全部詰め込んで来た。と言いたいが、ほぼ寝てた。
ほとんどの時間を飛行機か高速バスに乗っていた3日間だったので、とても良く寝た。
この件に関しては、確か澁澤龍彦が、人間は速く移動すればする程眠くなる、的な新幹線批評を書いていたので仕方ない。
そもそも、なんで庭園倶楽部に入ったかというと、決して私は庭園が好きな訳ではない。
ただダイレクトに季節を感じられるものが好きだ。
梅や藤が好きだ。花見に合う酒を選ぶのが好きだ。筍やハモやしめ鯖を買ってじっくりお酒を選ぶのが好きだ。
実家近くの国立公園にドングリ拾いに行ったり、和菓子を食べに小石川後楽園に行ったり、自転車買って向島百花園に行ったりする程度。
いつかは、縁側に座って季節の草花を楽しみながら友人と酒を飲むのを夢見ている。景色を眺めて「風が気持ちいい」と言って酒を舐めたい。妄想が止まらない。
他の参加者は、庭を見に全国巡るぐらいだから、私はただの子どもの趣味なんですよ。
中国で得たことは、「庭園とはそうゆうことか!」そして「観光とはそうゆうことか!」。
■庭園とはそうゆうことか!@上海豫園、蘇州拙政園
庭園はMan-made Landscapeだからね、と先生が何度もおっしゃっていました。
囲まれた狭い(日本人的には十分広いが、ここが大陸であることを考えると狭い)土地を如何に楽しむか。一線を退き、北京から隠遁生活をしにやってきた大金持ちが、あと何十年も過ごすこの狭い庭で、何をしたかったのか。
客人をもてなす。若い娘と遊ぶ。詩を読む。食料を確保する。労働機会を創出する。
「こ、これはディズニーランドではないか」と思わせるような入り組んだ道、壁の隙間、橋、鏡、木、池。
庭は古代から、必要だったんですね。
■観光とはそうゆうことか!@杭州西湖
古代から漢詩に読まれ、水墨画に描かれる美しい西湖。
近代化によって水質汚濁、水面低下、下流の洪水問題が浮上し、西湖を管理する行政は立ち上がった。
西湖の水質汚濁の著しい区域の工場、民家(というか町全体)を立ち退かせ、近くに浄水場も作り、西湖全体に街路樹を植え、西湖十景を再現。観光名所をつくり集客、船での交通(つまり商売)を発達させ、もちろん既存の漁業も保護する。伝説の西湖を蘇らせた。
個人の財産という価値観の無い共産党政権下だから出来るカミワザです。
少々、荒さの見え隠れする場所ですが、「ここ良いよ!」と言われると人間はみな見たくなるのですよ。
先生は、東北の復興もこうあるべきだと何度も主張していました。西湖の復活も、根本は治水だったのです。
帰国して疲れも残るあいだに、ワタリウム美術館で『夢見る美術館計画 ワタリウム美術館の仕事術』の出版記念パーティーがありました。
実はこの本、中国移動中にせっせと読んでいたのです。
錚々たるたる芸術関係者の中にまぎれ、ただのワタリウム美術館ファンは、進士先生に挨拶し、しっかりご飯もお茶も和菓子も特別映像も全部楽しみ、夜の町に繰り出しました。
2012年9月30日日曜日
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
会社の先輩が大絶賛していたので、その場でチケット購入して行ってきました。
私は森山未來ファンでも、ヘドウィグファンでも、演劇ファンでもないので何も書けないけれども、純粋に楽しみました。
gotthardのライブのように未練が残らないように楽しんだ。
叫んだ。ジャンプした。歌った。触った。
やっぱり森山未來イイ!
化粧ばっちりで登場した時なんか、森山未來とは思わなかった!終始セクシーだった。
そして一番最後、ロックシンガーとして上裸での登場も、素敵マッスル。
イツァークの存在は最後まで謎だった。
着替えた意味も分からない。だって最初から最後まで「女の子」だったんだもん。
何回も声に出して歌わされた名曲Wig in a box
「今日もメイクアップ 気持ちをクリーンアップ いつものウィッグ 棚から出して」
つい最近までの2丁目に出かけるの私じゃないか…となんかとてつもなく心が痛かった。
今までの「ヘドウィグ」とはだいぶストーリが違うし、メインは歌!と割り切った作品でした。
ヘドウィグが、壁!あの忌々しい壁!、と連呼する意味が分からなかったけど、帰ってきて調べて分かった。もともと東ドイツの話なのね…(今更)
さてさて次は『RENT』かしら!
2012年9月25日火曜日
GOTTHARD LIVE@Shibuya AX
ついに来た!Gotthard来日!
出会いは2001年発売の『Human Zoo』。
2009年のShibuya O-EASTでのライブ、そして2010年のVo. スティーヴの訃報。ネットに流れる本国スイスのニュース番組、在りし日のスティーヴのステージ映像、追悼ライブの様子…
2012年、新Vo. ニックを迎えての復活。来日!
ホントに待ってた!
本当に!!
Unisonicの前座という扱いが解せないが、仕方が無いですね。
会場でもほとんどがUnisonic(Helloween, Gumma Ray)のファンで、知名度の差を実感。
音響担当に文句言いたいとか、もっとがめつくステージ前まで詰めれば良かった…とかいろいろ思うところはあるけれど、是非また日本に来て欲しい。
お金なら惜しまない。
やっぱりハードロックは良いね。
大好きなGotthardが活動休止中だったこともあって、最近、iPhoneで世界各国のヒット曲や民族音楽やダンスミュージック聞いていましたが、今回のライブで私のハードロック熱が完全復活しました。
さっそく噂の爆音ロックバーヘ。
ずかずかと店内に踏み込むと、爆音で流れる竹内まりやの『September』。曲リストにはもちろんGotthardは無い。意地になって大量にリクエストしましたが、うーん、このお店のオーディオ機器の設定は完全にthe Beatles用だわ。とてもがっかり。
とても気に入ったのは、店長が客のリクエストにあわせた曲を1つセレクトしてくれること。爆音BGMで会話の出来ない店内の、唯一のコミュニケーション。
とても勉強になりました。
出会いは2001年発売の『Human Zoo』。
2009年のShibuya O-EASTでのライブ、そして2010年のVo. スティーヴの訃報。ネットに流れる本国スイスのニュース番組、在りし日のスティーヴのステージ映像、追悼ライブの様子…
2012年、新Vo. ニックを迎えての復活。来日!
ホントに待ってた!
本当に!!
Unisonicの前座という扱いが解せないが、仕方が無いですね。
会場でもほとんどがUnisonic(Helloween, Gumma Ray)のファンで、知名度の差を実感。
音響担当に文句言いたいとか、もっとがめつくステージ前まで詰めれば良かった…とかいろいろ思うところはあるけれど、是非また日本に来て欲しい。
お金なら惜しまない。
やっぱりハードロックは良いね。
大好きなGotthardが活動休止中だったこともあって、最近、iPhoneで世界各国のヒット曲や民族音楽やダンスミュージック聞いていましたが、今回のライブで私のハードロック熱が完全復活しました。
さっそく噂の爆音ロックバーヘ。
ずかずかと店内に踏み込むと、爆音で流れる竹内まりやの『September』。曲リストにはもちろんGotthardは無い。意地になって大量にリクエストしましたが、うーん、このお店のオーディオ機器の設定は完全にthe Beatles用だわ。とてもがっかり。
とても気に入ったのは、店長が客のリクエストにあわせた曲を1つセレクトしてくれること。爆音BGMで会話の出来ない店内の、唯一のコミュニケーション。
とても勉強になりました。
2012年9月23日日曜日
もじもじカフェ
美術館イベントでも、新刊発売記念トークショーでも、市民イベントでも、
常に常に思うのは、
行動する人の健かさです。
キューレーション、発信って簡単なことじゃない。
でも、みんなやってる。
かっこいい。
私もそれやりたい。
しかしながら、お金はらって参加しているイベントで何も発言しないのって、どうなの?
こんなに面白い人達が集まった空間で、何も行動できないなんて、存外私もつまらぬ人間だ、と。
愛を受信したい。
愛を発信したい。
私が今まで、欲しくて欲しくてたまらなかったのは、「何事も、愛することは素晴らしい」という確信。
私は、学問や作品になんか恋い焦がれない。それを作った人間に恋い焦がれるんだよ!!
2012年9月22日土曜日
幻想文学講義
parabolica-bis
幻想文学講義——ことはじめから今、そして未来へ
東雅夫 石堂藍 今野裕一
『幻想文学講義』発売記念トークショーに行ってきました。
国書刊行会は今年創業40周年の、ノリノリな出版社。全国の書店で大々的なフェアを開催したり、すごい無料冊子作ったり、地熱発電事業に参入したり、一日たりとも目が離せません。
さてさて、そんな国書刊行会、幻想文学を愛している人たちはどんなひと?と、興味半分でのぞきに行ってみたのです。
嘘です。
『幻想文学講義』のインタビュワーのリスト見て大興奮し、『幻想文学』『金羊毛』の話が聞けるなんてっと思って大喜びで、トークショーチケット付きで本を予約しました。
会場に着くと、人がぎっしり!すごい熱気!
貴重なインタビュー音声をBGMに、鼎談が開催されました。そして私の知らない作家、知らない作品の話で盛り上がる会場。
当たり前ですが。改めて、本読まなきゃっと冷や汗をかきました。
(そんな気持ちで読んだ本は、たいてい面白くないけど…)
『幻想文学講義』どころか、5月のブックフェアで買い込んだ本すら、まだ読んでいません。
おかしいな…。すごく、反省中。
(後日追記)
正直なところ、最近足繁く通う、現代美術系イベントとの違いにびっくりしました。
現代美術系のイベントは、観客に情熱を訴え、感動を伝え、喜びを共有しようという意図があります。
一方、『幻想文学講義』は本の中身と全然違う内容でした。文芸評論家が中心の書籍ですが、トークショーは作家の話ばかり。話題は亡くなった作家をこき下ろし観客の嘲笑を誘う。よく理解できない内輪ネタ。武勇伝。インタビュアーの性格なのか、インタビュイーとの相性なのか、場所柄なのか、観客席に居た関係者の影響なのか、「理解されなくて良い」とお高く止まっているのか…。
お金払ったのに残念。もう一回聞きたいとは思わないです。
2012年9月2日日曜日
言葉をつむぐ WORDS To SOUNDS Vol.1
朗読会というものに、にわか興味が湧いているので
ふらりと行ってきました。
Rainy Day Bookstore & Cafe presents
言葉をつむぐ WORDS To SOUNDS Vol.1
安藤モモ子[映画監督] × 鈴木 杏[女優]
お2人ともステキ美人でした。とってもプライベートでナチュラルなお話を伺う事ができました。
小説を書き始めたこと、映画を撮ること、夢日記、砂時計、人間関係について、脱線しまくりでふわふわしたイベントでした。次回もあるらしい。
このイベントに参加する為に『カケラ』を見ました。
思うところはいろいろ。見ていてちょっと恥ずかしい。全員病んでる。根本的には男として生きるのにも女として生きるのにも希望が持てなくなっちゃうわ。けれどもすっごくすっごく強く思ったのは、「お願いだから人と関わってくれ!お願いだから他人に感化されて自分を変えてくれええ!」。
10年近く私の頭を駆け巡って仕方ない、高校の恩師の言葉があります。
「アメリカは確かに個人主義だ。それが良いという風潮が日本にもある。でも日本のそれは『無視』だよ。例えば、女子生徒がキャミソールで登校してきたとする。アメリカ文化の友人なら、それは止めた方が良いと注意するだろう。日本の生徒にきいたらどうなると思う?本人が良いならいいと思います、だよ。これは『無関心』だよね。」
感覚的にはわかる。わかるが、まだ完全に納得していない。
映画の『カケラ』を見て、このことかな?と少し…。
朗読会では、大学の尊敬する先生の言葉、
「パンフレットで見たことのある絵を確かめに、美術館に行くな。写真集で見たことある風景を確かめに、旅行に行くな。」がふと思い出されました。
ネット社会では、本物を見る前に、恐ろしいほど大量の情報が入ってきてしまいます。だから認識がすべて演繹的になりがちだと思うのです。
本や映画で知っているぼんやりとした、一般的な家族像、恋愛像、友人像。それを隣にいる人間と照らし合わせて、納得してみる。既に知っている、一般的な芸術像、一般的な名作像を、目の前にある作品に照らし合わせてみる。
……私はそんな世界認識の仕方が憎いから、こうやってリアルイベントに行っているんだよ。個別具体的な経験を積むために、歩いて、汗かいて、椅子に座って、笑って、傷ついて、お酒飲んで、ご飯食べているんだよ。もやもや。
もやもや。
正直、
朗読会なのに、お2人から「表現したい!伝えたい!」という迸るパッションを感じられなかったのは残念。次は、ポエトリーリーディングカフェに行きたい。
ふらりと行ってきました。
Rainy Day Bookstore & Cafe presents
言葉をつむぐ WORDS To SOUNDS Vol.1
安藤モモ子[映画監督] × 鈴木 杏[女優]
お2人ともステキ美人でした。とってもプライベートでナチュラルなお話を伺う事ができました。
小説を書き始めたこと、映画を撮ること、夢日記、砂時計、人間関係について、脱線しまくりでふわふわしたイベントでした。次回もあるらしい。
このイベントに参加する為に『カケラ』を見ました。
思うところはいろいろ。見ていてちょっと恥ずかしい。全員病んでる。根本的には男として生きるのにも女として生きるのにも希望が持てなくなっちゃうわ。けれどもすっごくすっごく強く思ったのは、「お願いだから人と関わってくれ!お願いだから他人に感化されて自分を変えてくれええ!」。
10年近く私の頭を駆け巡って仕方ない、高校の恩師の言葉があります。
「アメリカは確かに個人主義だ。それが良いという風潮が日本にもある。でも日本のそれは『無視』だよ。例えば、女子生徒がキャミソールで登校してきたとする。アメリカ文化の友人なら、それは止めた方が良いと注意するだろう。日本の生徒にきいたらどうなると思う?本人が良いならいいと思います、だよ。これは『無関心』だよね。」
感覚的にはわかる。わかるが、まだ完全に納得していない。
映画の『カケラ』を見て、このことかな?と少し…。
朗読会では、大学の尊敬する先生の言葉、
「パンフレットで見たことのある絵を確かめに、美術館に行くな。写真集で見たことある風景を確かめに、旅行に行くな。」がふと思い出されました。
ネット社会では、本物を見る前に、恐ろしいほど大量の情報が入ってきてしまいます。だから認識がすべて演繹的になりがちだと思うのです。
本や映画で知っているぼんやりとした、一般的な家族像、恋愛像、友人像。それを隣にいる人間と照らし合わせて、納得してみる。既に知っている、一般的な芸術像、一般的な名作像を、目の前にある作品に照らし合わせてみる。
……私はそんな世界認識の仕方が憎いから、こうやってリアルイベントに行っているんだよ。個別具体的な経験を積むために、歩いて、汗かいて、椅子に座って、笑って、傷ついて、お酒飲んで、ご飯食べているんだよ。もやもや。
もやもや。
正直、
朗読会なのに、お2人から「表現したい!伝えたい!」という迸るパッションを感じられなかったのは残念。次は、ポエトリーリーディングカフェに行きたい。
2012年8月27日月曜日
Vanilla Gallery Collaborates with TokyoWrestling.com
数年来憧れてきた、銀座のヴァニラ画廊に行ってきました。
いつも痛そうな展覧会ばかりで、ちょっと勇気が出なかったの。
■展覧会特別トークイベント&パーティー
飯沢耕太郎(写真評論家)
カイザー雪(Tokyo Wrestling編集長)
パリで活躍中のEmilie Jouvetと、ベルリンで活躍中のGoodyn Greenの写真展です。
2人の共通点は、本人がレズビアンで、そしてレズビアンの写真を撮り続けていること。そして、「姉妹的」「ソフト」「遠慮がち」な従来のレズビアンフォトグラフィーの対して不満を抱き、彼女らは「リアル」「ハード」「筋肉質」な写真を積極的に撮っています。
写真の見方なんてちっとも分からない私には、飯沢先生のものすごく分かり易い解説が大変ありがたかったです。すごく勉強になりました。
飯沢先生とカイザーさんの、EmilieとGoodynの比較をまとめると、
Emilie Jouvet
スナップ的(ナン・ゴールディンの影響)
日常的、個人的、距離が近い
パリの保守的な被写体、フェム対ボーイ
外見では分かりにくい、フェムの存在を可視化
Goodyn Green
ポートレイト、商業的
虚構的、プロジェクト的、挑発的
ベルリンの開放的な被写体、アンドロジナス
ゲイポルノのレズ版の作成。レズビアンの為のエロ写真集
こんな感じでしょうか。
確かに解説を聞いてからだと、違う写真に見えてくるわ…
Emilieの作品はクラブやパーティーのスナップなので、とても内輪な雰囲気。一方、Goodynの作品は、ファッション雑誌のグラビアの様で、一見して「レズビアンだ」と分かる雰囲気。世界のどこかで、こんな情熱的な作品を作っている人がいるなんて、なんだかそわそわします。
そして大変大変興味深かったのは、カイザーさんによる用語解説。
世界各地でゲイ&レズビアンカルチャーが注目されるなか、カウンターカルチャーとして、ダイク&クィアというコミュニティが興隆しているそう。
ゲイ&レズビアンは比較的男役・女役が固定しているが、ダイク&クィアは役割が流動的でグレーゾーンが広い。とのこと。
今回の展覧会の被写体にも、どれも「女性らしい」格好をしている人、どれも「男性らしい」格好をしている人、気まぐれに両方着こなす人、がいます。
選択肢は多いにこしたことは無いよね。グレーゾーンも幅広く!
ところで、飯沢先生のコラムすごい→Photologue
いつも痛そうな展覧会ばかりで、ちょっと勇気が出なかったの。
■展覧会特別トークイベント&パーティー
飯沢耕太郎(写真評論家)
カイザー雪(Tokyo Wrestling編集長)
パリで活躍中のEmilie Jouvetと、ベルリンで活躍中のGoodyn Greenの写真展です。
2人の共通点は、本人がレズビアンで、そしてレズビアンの写真を撮り続けていること。そして、「姉妹的」「ソフト」「遠慮がち」な従来のレズビアンフォトグラフィーの対して不満を抱き、彼女らは「リアル」「ハード」「筋肉質」な写真を積極的に撮っています。
写真の見方なんてちっとも分からない私には、飯沢先生のものすごく分かり易い解説が大変ありがたかったです。すごく勉強になりました。
飯沢先生とカイザーさんの、EmilieとGoodynの比較をまとめると、
Emilie Jouvet
スナップ的(ナン・ゴールディンの影響)
日常的、個人的、距離が近い
パリの保守的な被写体、フェム対ボーイ
外見では分かりにくい、フェムの存在を可視化
Goodyn Green
ポートレイト、商業的
虚構的、プロジェクト的、挑発的
ベルリンの開放的な被写体、アンドロジナス
ゲイポルノのレズ版の作成。レズビアンの為のエロ写真集
こんな感じでしょうか。
確かに解説を聞いてからだと、違う写真に見えてくるわ…
Emilieの作品はクラブやパーティーのスナップなので、とても内輪な雰囲気。一方、Goodynの作品は、ファッション雑誌のグラビアの様で、一見して「レズビアンだ」と分かる雰囲気。世界のどこかで、こんな情熱的な作品を作っている人がいるなんて、なんだかそわそわします。
そして大変大変興味深かったのは、カイザーさんによる用語解説。
世界各地でゲイ&レズビアンカルチャーが注目されるなか、カウンターカルチャーとして、ダイク&クィアというコミュニティが興隆しているそう。
ゲイ&レズビアンは比較的男役・女役が固定しているが、ダイク&クィアは役割が流動的でグレーゾーンが広い。とのこと。
今回の展覧会の被写体にも、どれも「女性らしい」格好をしている人、どれも「男性らしい」格好をしている人、気まぐれに両方着こなす人、がいます。
選択肢は多いにこしたことは無いよね。グレーゾーンも幅広く!
ところで、飯沢先生のコラムすごい→Photologue
2012年8月26日日曜日
喬太郎パニック
会社の他部署の先輩に誘われて、落語鑑賞デビューしました。
落語は全く分からないけど、プログラムを見るだけでこれは豪華だ!と感じる、まさに祭り。
鈴本夏祭り。
「夕方から入れるけど、遅くとも19時の喬太郎までに来てね」と言われたものの、出張の準備でぎりぎり18時40分に到着。すでに立ち見多数。
馬石の噺の途中で、図々しく着席した茶髪は私です。ごめんなさい。なんかいろいろ必死だったんです。
番組は、喬太郎は「稲葉さんの大冒険」。さん喬は「明烏」。権太楼は「死神」と。
噺を解説するなんて野暮な事はしませんが、新作、古典、怪談と、まぁ素人には豪華すぎるラインナップで、もうなんだか新しい世界を見た!感動!
余韻に浸りふらふら。先輩と飲み歩き。
ついに私も本物の芸人見たーふふふ、
と誇らしげに名古屋出張に行くと、喬太郎と桂あやめの対談の案内が。
残念ながら見ることはできませんでしたが、
翌日、会場近くのカフェで「喬太郎よかったよー」と言う男性の声に、心拍数が上昇。
東京に戻ったら、すぐに別の先輩から「喬太郎好きなんだって?」とお声がかかる。
なんとお世話になっている夫妻から、喬太郎のチケットを譲り受けたとの事。行きますと即答し、その夜、6日ぶりの喬太郎の噺。わくわく。
大勢の前ではっきりと話をする、というのは、おそらく多くの日本人が不得意とする、最難関の言語運用能力です。しかも、聴衆を笑わせる、怖がらせる!
なんという芸能だ、と感動した次第です。
「欧米の言語は〇〇だけど、日本語は××だ」という言説はよく見かけますが、大抵ウソです。日本語だけ特異、なんてことはありません。その主張が耳障りが良いのは、母語への執着です。
「欧米の言語は話し言葉が中心だけど、日本語は書き言葉が中心だ」というものも当然ウソ。話し言葉より、書き言葉を先に覚える子どもなんて見たこと無いし、日本語だってしゃべる為に発達して来たのです。目の前にいる人に伝える為に。
文字はその後。
はー。今回の落語でそれを実感。
よかった。言葉というものは、紙なんか媒介しなくてもよいんだ。
そしてせっせと、トークイベントに参加申し込みを送る日々です。
2012年7月22日日曜日
文学座『NASZA KLASA』
2012年5月31日、初めての自主的観劇。
演劇が好きな親戚に連れられて、いくつか演劇を観に行ったことがあるはずですが、ほとんど内容は覚えていません。子ども向けのアニメや舞台の狂気的な演出にショックを受け、ミュージカル恐怖症を患った私は、幼少のころから、舞台作品というものを避けて生きてきました。
バンドもオーケストラも大好きなのに、ライブやコンサートに行くことも稀。
オペラティックな音楽も大好きなのに、歌劇も見に行かず。
演劇部の友人に誘われても断り続け、
知り合いのミュージシャンのライブもなかなか参加せず。
そんな私が、文学座の『NASZA KLASA』を観劇。
ポーランド語で「私たちのクラス」を意味するこの劇は、史実、イェドヴァブネ事件をあつかった作品です。
イェドヴァブネ事件は、第2次世界大戦中、ポーランドのイェドヴァブネという町で起こった、ユダヤ虐殺事件です。
ナチスによるユダヤ人虐殺が行われる前に、カトリック教徒たちが自主的に積極的に、一緒に住んでいたユダヤ教徒を、虐殺したと言われています。
政府文書と村人の証言には矛盾があり、未だなお謎の多い事件ですが、
この作品は、同じクラスメイトであったユダヤ教徒とカトリック教徒、10人の人生に焦点を当てています。
同じクラスの人間が、虐殺する側と虐殺される側に別れる。悲しみと憎しみを見事に描いた作品でした。
大道具は、教室の椅子と机のみ。
蹴飛ばされる椅子、床に叩き付けられる机。犯される机。
客席近くで、倒れる男優。屈辱の叫びをあげる女優。
なんという狂気!なんという演出!
「演じて魅せる」という芸術に、はじめて触れたような衝撃でした。
そしていつもいつも、海外の名作にであった時に覚えるもやもや感。
人をここまで狂わせる宗教ってなんだ…
神ってなんだ…
素晴らしい時でした。
演劇が好きな親戚に連れられて、いくつか演劇を観に行ったことがあるはずですが、ほとんど内容は覚えていません。子ども向けのアニメや舞台の狂気的な演出にショックを受け、ミュージカル恐怖症を患った私は、幼少のころから、舞台作品というものを避けて生きてきました。
バンドもオーケストラも大好きなのに、ライブやコンサートに行くことも稀。
オペラティックな音楽も大好きなのに、歌劇も見に行かず。
演劇部の友人に誘われても断り続け、
知り合いのミュージシャンのライブもなかなか参加せず。
そんな私が、文学座の『NASZA KLASA』を観劇。
ポーランド語で「私たちのクラス」を意味するこの劇は、史実、イェドヴァブネ事件をあつかった作品です。
イェドヴァブネ事件は、第2次世界大戦中、ポーランドのイェドヴァブネという町で起こった、ユダヤ虐殺事件です。
ナチスによるユダヤ人虐殺が行われる前に、カトリック教徒たちが自主的に積極的に、一緒に住んでいたユダヤ教徒を、虐殺したと言われています。
政府文書と村人の証言には矛盾があり、未だなお謎の多い事件ですが、
この作品は、同じクラスメイトであったユダヤ教徒とカトリック教徒、10人の人生に焦点を当てています。
同じクラスの人間が、虐殺する側と虐殺される側に別れる。悲しみと憎しみを見事に描いた作品でした。
大道具は、教室の椅子と机のみ。
蹴飛ばされる椅子、床に叩き付けられる机。犯される机。
客席近くで、倒れる男優。屈辱の叫びをあげる女優。
なんという狂気!なんという演出!
「演じて魅せる」という芸術に、はじめて触れたような衝撃でした。
そしていつもいつも、海外の名作にであった時に覚えるもやもや感。
人をここまで狂わせる宗教ってなんだ…
神ってなんだ…
素晴らしい時でした。
2012年6月28日木曜日
ティー・パーティー ひっくり返る
先日、ワタリウム美術館のイベントに行ってきました。
Chim↑Pomの卯城さん、林さん、岡田さん、稲岡さんと、ワタリウム美術館館長とスタッフさん、そして美術館会員。15人ほどの小さなティー・パーティー。
閉館後のワタリウムで、Chim↑Pomの作品の真ん前にテーブルを設置し、特製ケーキをつまみつつ、金曜日の夜に2時間。シンとした建物の中で、話が止まらず、脱線に脱線を重ね、大変おもしろい会合でした。えへ、秘密結社みたい。
アートとは、どこかの知らない偉い誰かがやっているのではない。確かに隣に存在する人が、笑いながら悩みながら汗かきながらやってるんだと、実感しました。
とても大きな収穫。
たくさんメモったので、公開。意味は時々、私にも分からない。
----------------------------------------------------------
コンセプチュアル・アート
→ドローイング
朝日出版『芸術実行犯』7/10
ケーサツ 絵の裏側で指紋を採る
Arts and Law サクタさん
カタール 0泊3日 村上隆 日本一
稲岡さん「良すぎて 良くない」
スーパーフラット マニュアル7cmとか(笑)全部同じクォリティすごい
大仏、手書き
ワタリさん「作家が作品を見すぎるのも良くない」
「火は使わないんだけれど、煙が出る作品を作ります」
二酸化炭素のスプレー
「警報器は切っとかないと!」
原美術館→ワタリウム 歴史
マネージャー ふじきさん
コンプレッソ 公開批評 TBS撮った
キューレータ ヤン・フート 34人
1991→Artが屋内から出た初期
「相変わらずキレてた」
「彼はすごい」
Chim↑Pomは客観視できる
ダライ・ラマの主治医 poetic
曼荼羅 桜橋 バス4台
水の波紋
農業 野菜MAN 秋 東京のネズミ、カラス
----------------------------------------------------------
とりいそぎ。
Chim↑Pomの卯城さん、林さん、岡田さん、稲岡さんと、ワタリウム美術館館長とスタッフさん、そして美術館会員。15人ほどの小さなティー・パーティー。
閉館後のワタリウムで、Chim↑Pomの作品の真ん前にテーブルを設置し、特製ケーキをつまみつつ、金曜日の夜に2時間。シンとした建物の中で、話が止まらず、脱線に脱線を重ね、大変おもしろい会合でした。えへ、秘密結社みたい。
アートとは、どこかの知らない偉い誰かがやっているのではない。確かに隣に存在する人が、笑いながら悩みながら汗かきながらやってるんだと、実感しました。
とても大きな収穫。
たくさんメモったので、公開。意味は時々、私にも分からない。
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コンセプチュアル・アート
→ドローイング
朝日出版『芸術実行犯』7/10
ケーサツ 絵の裏側で指紋を採る
Arts and Law サクタさん
カタール 0泊3日 村上隆 日本一
稲岡さん「良すぎて 良くない」
スーパーフラット マニュアル7cmとか(笑)全部同じクォリティすごい
大仏、手書き
ワタリさん「作家が作品を見すぎるのも良くない」
「火は使わないんだけれど、煙が出る作品を作ります」
二酸化炭素のスプレー
「警報器は切っとかないと!」
原美術館→ワタリウム 歴史
マネージャー ふじきさん
コンプレッソ 公開批評 TBS撮った
キューレータ ヤン・フート 34人
1991→Artが屋内から出た初期
「相変わらずキレてた」
「彼はすごい」
Chim↑Pomは客観視できる
ダライ・ラマの主治医 poetic
曼荼羅 桜橋 バス4台
水の波紋
農業 野菜MAN 秋 東京のネズミ、カラス
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とりいそぎ。
2012年6月18日月曜日
月報14-MANOWAR
(2008年07月 某クラシックオーケストラの月報コラム)
再開したのに、また休んですみません。今月は書きます。しかしテスト期間なので、簡単に…。
前回Nightwishを紹介したのは、実はメタルって親しみやすいんだよ、というためです。っていうか、1年越しにロックとかハード・ロックとか紹介してきたのに、未だハード・ロックの知名度が低い…みんなの脳味噌に刻み付けられるぐらいのものを書きます。
今回紹介するManowarは熱狂的ファンの多いアメリカのヘヴィ・メタル・バンドです。「世界一うるさいバンド」「世界一長いヘヴィ・メタル・コンサート(5時間1分)」というギネス記録も持っている彼らですが、逸話と問題発言も半端なく多いです。
彼らのスローガンは「Death to
False Metal!!(偽メタルに死を!)」。「ヘヴィ・メタルには二種類しか存在しない。ピュアな物とそうでない物だ。」と、中心メンバーであるベースギタリストのジョーイが語っています。レコード会社との契約の際に、ジョーイは自分の胸にナイフを突き立て、その血で書面にサインした。とか、レーベルがManowarをどう扱ったら良いのか分からず、移籍。とか、ライブの音量が大きすぎて文句を言いに来た会場スタッフにメンバーがキレて、エンジニアに音量をもっと上げろと指示したけど、始めから音量最大だったので出来なかった。とか。大好きなジョーイの名言は「ポップス?ああ、あれはゴミだな。」
あまりメタルに慣れていない方は、うわーと思うかもしれませんが、大丈夫です。彼らはちゃんと音楽(芸術寄り)やってますから。ちゃんと音楽やってないバントについて気になる方は「エンペラー(バンド名)」もしくは「インナーサークル(悪魔崇拝団体)」で検索してみてください。北欧は怖いよ。
まぁ、とりあえず私は結構硬派な趣味なので、歌唱力とか和音とかが大好きです。っていうか、歌手が歌上手いのは大前提です。そんな私がなんでこんな破壊的なバンド?と思うかもしれませんが、違います。硬派なんですよ、メタルって。こんな破壊的な印象を受けるバンドでさえ、バラードは必ず入っています。(むしろ、ポップスのコンピレーション・アルバムの方が、がちゃがちゃしてて聞きにくいですよ)
Manowarと私の出会いはただ一曲によります。あまりにも有名でファンも多かったけど、荒川静のおかげで多くのファンがショックを受けた。この曲好きなんだって言えなくなった…。そう、トゥーランドット!この曲をカバーしてるんです。Manowarが。
2002年発売の9thアルバム『Warrior Of The World』のトラック4にNESSUN DORMAが収録されています。たった3分少々の曲ですが、このバンドの姿勢が読み取れるというか、Nightwishの「オペラ座の怪人」並みのハイ・トーンの張り上げた声が力強くて圧巻。このアルバムは全体的にこのバンドの聞き方はとりあえず大音量で聞くこと。かっこいい!
何回も言ってることですが、一部、メタルのジャンルにスラッシュ・メタルと呼ばれるものがありますが、それは疾走感を売りにしているので加速していく感じはあります。メタルは、確かにギターの速弾きとか高速ドラムが目立ちます。でも、速さを求めるのはは、楽器を使用しているから仕方ありません。バイオリンだって、早く指が動く人がすごいでしょ?それと同じです。メタルだからなんて事ありません。あとうるさいと言ったって、低音がしっかりしているから普通よりうるさく聞こえるだけで、実際はそんなにうるさくありません。多く一般大衆が持っている「メタル=うるさい」のイメージはおそらく、パンクと勘違いしているのだと思います。シャウト系のパンクは難解です。ただうるさいだけの音楽なんて、私だって嫌ですよ。
あと、インディーズ・バンドや学生バンドでは、歌唱力を誤魔化すために通常以上にボーカルの音量を下げ、楽器の音量を上げます。うるさいと思う原因はこのバランスの悪さです。プロはそんな事しませんから、安心してください。
と言って置きながら、なんか自信なくなってきた…。B’zに対して、和音が物足りないと思う方、是非HR/HM区域にお越しください。
(このコラムはこれで終了)
月報13-NIGHT WISH
(2008年05月 某クラシックオーケストラの月報コラム)
修正 2012年06月23日
お久しぶりです。長らく月報から離れていました。すみません。
修正 2012年06月23日
お久しぶりです。長らく月報から離れていました。すみません。
さて、昨年一年間、ロックやハード・ロックの話をしてきました。全部で10組ほどのバンドを紹介したと思います。「月報にクラシック音楽のコラムがない」と、さまざまな形で悪評を得てきたわけですが、私にとって、今までは下準備でしかなかったのです。そう、メタルの話をするための。
今回紹介するのはフィンランドの国民的シンフォニック・メタル・バンドNightwishです。
シンフォニック・メタルとは?
ヘヴィ・メタル(ハード・ロック)から派生した、オーケストラやアンサンブルを中心に作り上げたメタルです。ロックにクラシック音楽を取り入れようとする動きは決して新しいものではありません。1970年に、ロック・バンド、Deep Purpleとロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏を公開してから、ロックとクラシック音楽を結びつける様々な活動が行われています。既にあった、民族音楽の旋律を取り入れたロックを追求する動きの中で、80年代後半には、バッハやヴィヴァルディをメタル調に編曲したものが盛んに作られていました。ネオ・クラシカル・メタルと呼ばれる分野です。
それに比べてシンフォニック・メタルは、映画のサウンドトラックやミュージカル音楽に非常に近く、ハリウッド・メタルなどとも呼ばれています。とても聴きやすく、また聴きなれている曲調ですが、日本では特に、ファンタジーの要素を含むシンフォニック・メタルが大変人気です。最近は、ドラクエやFFに代表されるようなゲーム音楽に似た曲を、RPGメタルと呼んだりしています。音楽は現在進行形で細分化されているのですね。
それに比べてシンフォニック・メタルは、映画のサウンドトラックやミュージカル音楽に非常に近く、ハリウッド・メタルなどとも呼ばれています。とても聴きやすく、また聴きなれている曲調ですが、日本では特に、ファンタジーの要素を含むシンフォニック・メタルが大変人気です。最近は、ドラクエやFFに代表されるようなゲーム音楽に似た曲を、RPGメタルと呼んだりしています。音楽は現在進行形で細分化されているのですね。
シンフォニック・メタルの中でも特に、声楽的な訓練を受けたボーカルを起用している音楽を、オペッラティック・メタルとも呼びます。Nightwishがこのジャンルの代表バンドで、初代リード・ボーカルのターヤ・トゥルネンは、現在リート(独唱曲)歌手としてソロ活動をしています。彼女の伝統的な歌声を武器に、Nightwishは社会的評価も上がり、2005年のヘルシンキの世界陸上大会の開会式で前年のヒット曲を堂々と披露しているのです。
そしてこのNightwish、世界中で愛される楽曲、「オペラ座の怪人」をカバーしています。もちろんメタルですから、原曲に比べて重低音が強めです。そして、バンドを強調した編曲なので、オケはバックミュージックに徹し、すこし音の厚みは減ります。が、こんな音楽聞いてしまったら、クラシックとは何なのか、大変考えさせられますね!
そしてこのNightwish、世界中で愛される楽曲、「オペラ座の怪人」をカバーしています。もちろんメタルですから、原曲に比べて重低音が強めです。そして、バンドを強調した編曲なので、オケはバックミュージックに徹し、すこし音の厚みは減ります。が、こんな音楽聞いてしまったら、クラシックとは何なのか、大変考えさせられますね!
ということで、現在はボーカルが交代してしまっていますが、まだターヤが歌っていた時代、2002年発売のアルバム『Century Child』をレビューします。本人達は否定していますが、多くのリスナーにゴシック・メタルと言われているように、彼らの音楽は比較的、暗く、悲しい音楽です。アルバムのジャケットも暗いです。しかしそれは、女性ボーカルをより魅力的に聞かせるための、単純な工夫なのかもしれません。
①Bless The Child 女性コーラスの上に、男性の語りから入るこの歌は、まさに序章といったところです。死にゆく幼い子供を通して、世界の闇を訴えています。
②End Of All Hope 一曲目から続くクレッシェンドでそのまま二曲目に突入。子供というモチーフが、希望を示しているのか、悪をあらわしているのか。独りよがりで排他的な詩が、主人公の苦悩を表しています。
③Dead To The World 暗い歌詞の割に、元気のある曲です。沈黙の世界に恋焦がれ、救いを求める主人公が恐れているのは、子供?フェードアウトした後の、フォルテの女性と男性ボーカルのユニゾンに鳥肌…。
④Ever Dream 前の3曲と比べて、ちょっと病的な愛を感じさせる歌です。シングルカットされた、このアルバムの代表曲でもあります。
⑤Slaying The Dreamer 子供は、夢見る主人公を殺そうとする、自己満足な審判者であったのです。審判者への憎しみを包み隠さず叫ぶ詩と、重厚な低音とコーラスがドラマティック。
⑥Forever Yours 濃厚な霧のようなオーケストラとボーカルのバラード。抵抗がまったくの無駄に終わってしまった脱力感と、悲しみの歌。曲中の笛はなんだ?
⑦Ocean Soul 闇の中を孤独に、必死にさまよう主人公の苦しみを重く歌い上げます。希望と絶望の交じり合った不思議な感覚です。
⑧Feel For You 愛する人を支配したいという欲望なのか、絶対的な力への言葉だけの抵抗なのか。イントロのベースソロは素敵。ターヤのウィスパーボイスが色っぽい一曲。
⑨The Phantom Of The Opera きたー!って感じで、イントロでテンションがあがります。映画版に比べて、クリスティーヌの声は芯があり太いので、悪女みたい。ファントムは濁声が少し入っているので、ワイルドなお方のようです。
⑩Beauty Of The Beast 10分以上に及ぶ大曲。<long lost love>と<one more night to love>と<christabel>の三部に別れており、まさにこのバンドの真骨頂。重厚な音の層と、その上でしっかりと歌い上げるボーカルとコーラスが、濃厚なチョコレートケーキのようにずっしりと頭に響きます。
⑪The Wayfarer 日本版ボーナストラックなので割愛。
ミュージカルが好きな人は是非聞いてみてください。きっと気に入っていただけると思います。ただし、ロックの重低音とは比べ物にならないほどズンズンしていますので、心臓の弱い方は要注意です。
2012年6月13日水曜日
月報12‐まとめ
(2007年12月 某クラシックオーケストラの月報コラム)
演奏会お疲れ様です。なんだか、左肩の筋肉が異様に発達しているような気が…凝りもひどい。肩当てが合わないのかなぁとか、今更ですが。
ところで、12月。何を書こうかなーと思っているんですが、とりあえずこの一年間いろんな種類のロックを(一応偏りを抑えようと努力しながら)紹介してきたつもりです。1月には、ロックの歴史を概説しました。けれども、一年生は読んだことないし、いまだよく理解できていない人が多いので、再び書きたいと思います。縦と横で読むロックの歴史。
というわけで、大事なこと、皆さんが誤解しているだろうこととして、パンク・ロックはハード・ロックのカウンターカルチャーです。ハード・ロックとパンク・ロックは対立関係にあります。なので、クラシック好きの頑固なおじさんが、ロックやJ-Popsを「あんなもの何も感動できない騒音だ」と文句を言うように、頑固なハード・ロックファンは、パンク・ロックのことを「あんなもの音楽じゃねぇ」と非難するわけです。ハード・ロックって?パンクと何が違うの?とお思いの方、きけばわかります。
そして、そうですね、まだ言っていなかったこと。ハード・ロックとへヴィ・メタルの違い。
CD屋さんなんかに行くと、「HR/HM」という表示を見たことあると思いますが、「Hard Rock/Heavy
Metal」の略です。一緒にされてるってことは、たいして違いないんじゃない?と思う方もいるはずです。そう。同じものだったんです。たとえば、携帯電話のことを「a handy phone」とか「a cell phone」とか言っている時代があったような気がします。新しいものができて、名称が定着していなかったんですね。それと同じで、「ハード・ロック」と言ったり、「へヴィ・メタル」と言ってみたりしていたんです。あ、基本的に、音楽の分類は自己申告制です。リスナーがどんなに、これ普通のポップスじゃんと思っても、本人たちがプログレッシブ・ロックだ、と言えば、CDには「プログレ・ロック界に新たな波を作り出す期待の若手バンドが遂に日本デビュー!!」とか書かれるのです。そんな関係で、どちらかの名称を切り捨てることができずに併記しているわけです。
が、最近の主な考えとしては、「ハード・ロック」と「へヴィ・メタル」は異なる音楽です。へヴィ・メタルが、デス・メタルやゴシック・メタルなどの、「メタル」という新たな分類を作り出したため、ハード・ロックは否応なしに「ロック」組として、へヴィ・メタルと隔離されてしまったのです。
人々の一般的な認識としては、「ロック」「パンク」「メタル」という組分けが普通ですかね?
実際、ちょっと違う。すごーく大雑把に、大豆も通るぐらいの荒い網ですくったとすると、ロックの拡大期に生まれた「もっと激しいサウンドを求める」動きがハード・ロックに、「ロックの芸術性を高める」動きがヘヴィ・メタルに受け継がれたと考えればいいでしょうか。シンフォニック・ヘヴィ・メタルはもう、クラシック音楽とかなり近いです。デス・メタルも現代音楽なんかよりよっぽどわかりやすい音楽です。
あ、デス・メタルをご存じない方もいると思います。なんか最近うわさの漫画でやたら偏った知識をもった人がいますが、デス・メタルのポイントは「デス・ヴォイス」と呼ばれる、特徴的な濁声です。普通の歌手には出せません。だから、デス・メタルを歌う人の咽喉はとても強靭なのです。野球で言うところの、イチローの肩です。だから、ヴィジュアル面の特徴は関係ありません。
あと若干、注意が必要なこととして、ロックやそれ以降の音楽は基本的に、伝統、保守的なものに対抗する中で作られました。なので、それらが嫌いです。具体的にどういうことかというと、キリスト教が嫌いです。まぁ、いまでは、キリスト教的なバンドも普通に存在していますが、「the God」をキリスト教的な唯一神に設定していないとか、仏教思想を好んだりする、やわらかい反抗者たちから、音楽活動を儀式の一部だと考えている熱狂的悪魔崇拝者たちまでいろいろいます。なので、まぁ、芸術家は少なからず社会から逸脱していなきゃねーぐらいのゆるい目で見てないと危険です。
まぁ、日本人としては、面白ければなんでもいいんでしょうけど。
と、長くなりましたね。では今月はこの辺で。メリークリスマス。それから、よいお年を。
2012年6月12日火曜日
月報11-BLACKMORE'S NIGHT
(2007年11月 某クラシックオーケストラの月報コラム)
修正 2012年06月23日
修正 2012年06月23日
仙台にいる友達から、雪のお知らせが届きました。昨晩はお布団が冷たかったので、早めに湯たんぽ導入です。湯たんぽ、ストーブ、ちゃんちゃんこ…冬ですね。そう、クリスマスですよ。すでにデパートではクリスマスツリーが飾ってありますね。日本人は本当に「季節感」が好きですね。12月になれば、街中でクリスマスソングが流れ始めますよ。わー。クリスマスソング!
今回紹介するのは、フォーク・ロック・デュオBlackmore’s nightです。
Blackmore…なんか聞いたことある、と思う方もいるでしょう。そう、70年代のハード・ロック形成期のイギリスで活躍し、ハード・ロックの定型を作り出した超人気ロック・バンド、Deep Purpleのギタリストであった、リッチー・ブラックモアです。彼はDeep Purpleの結成初期から加わり、70年代前半のバンド最盛期まで、バンドの音楽性において主導権を握っていました。しかし、ヴォーカル交代後、音楽性の違いから、Deep Purple脱退を決意します。Deep Purpleは1976年に解散してしまいますが、80年代の第二期へヴィ・メタル・ムーブメントによって再結成されます。初心に帰るということで、リッチーもメンバーに加わりますが、メンバー間の不仲により、再び脱退。Deep Purple自体は現在も続いています。
Blackmore…なんか聞いたことある、と思う方もいるでしょう。そう、70年代のハード・ロック形成期のイギリスで活躍し、ハード・ロックの定型を作り出した超人気ロック・バンド、Deep Purpleのギタリストであった、リッチー・ブラックモアです。彼はDeep Purpleの結成初期から加わり、70年代前半のバンド最盛期まで、バンドの音楽性において主導権を握っていました。しかし、ヴォーカル交代後、音楽性の違いから、Deep Purple脱退を決意します。Deep Purpleは1976年に解散してしまいますが、80年代の第二期へヴィ・メタル・ムーブメントによって再結成されます。初心に帰るということで、リッチーもメンバーに加わりますが、メンバー間の不仲により、再び脱退。Deep Purple自体は現在も続いています。
バンド時代は、ギター速引きの元祖とも呼ばれ、超絶技巧を見せ付けていたリッチー・ブラックモアですが、1997年、バンド時代から交流のあった婚約者である、元モデルのキャンディス・ナイトとBlackmore’s nighと結成します。共通の趣味であった、ルネッサンス音楽を中心に、ケルトやトルコなどの音楽をカバーしたり、それらをベースに作曲したり、吟遊詩人をモデルに活動しています。今では、アコースティック・ギターやリュートを抱えた姿がすっかり様になっています。
特に、1997年発売のデビューアルバム『Shadow of the Moon』は旅に出る(のを夢見る)楽しみをアルバムいっぱいに詰め込んだという印象で、世界各国でBlackmore’s nightの名をとどろかせました。韓国ドラマの中で、主人公の男性が、このアルバムに収録されているギターソロ曲を弾きだした時は大変びっくりしました。韓国では日本より知名度がはるかに高いようです。
そして今月のイチオシは2006年発売の『Winter Carols』です。アルバム一枚、クリスマスソング!家族や友人たちとのパーティーなどで彼らが歌い続けてきた歌をアルバム化した、まさに等身大のBlackmore’s night。それぞれ、聖書のどの部分をモチーフにしたこんな賛美歌、と解説した紙がアルバムに入っているので、ここでは省略します。
①Hark the Herald Angels Song / Come
All Ye Faithful キャンディス・ナイトのやさしくて透き通った声が素敵。前者はギター二種のシンプルな音作りですが、後者は、パーカッションも入ってきてにぎやかです。最後が音割れしてるのは、私のスピーカーのせいではないはず…。
②I Saw Three Ships 低いバグパイプみたいな音がかわいい。外は雪で、家の中で暖炉の前でみんなで踊っているんだろうな。手拍子とか入ってくるし。
③Winter(Basse Dance) このアルバムのほとんどが所謂、賛美歌ですが、これはリッチー・ブラックモアが作曲したオリジナルのインストゥルメンタル。彼らしいというか、リッチーは同じような曲をいっぱい作るなー。いや、とても落ち着いたいい曲で、好きですよ。
④Ding Dong Merrily on High これも賛美歌ではなく、フランスのダンス曲。日本でも結構知られたメロディーです。ギターや、鐘の音がぱらぱら鳴っているところに、コーラスとか、たまらないです。声を張り上げたキャンディスも色っぽいよ。
⑤Ma-O Tzur このギターの安定感とか、プロだなぁと思ってしまう。なんだか、子守唄みたいで、意識が…
⑥Good King Wenceslas これもまた、エスニックな編曲です。てんてん太鼓が鳴ってるところにヴォーカル、ギターがぽろろん、タンバリンがシャン、ぽろろん、シャン、後半はバグパイプとか、シンセサイザーとか、もろもろの打楽器で、にぎやかです。
⑦Lord of the Dance / Simple Gifts 民族楽器がいっぱい…。静かさとにぎやかさの短めのターンがテンポよくて、いいですね。これは、Simple Giftという名のメロディーに、Lode of the Danceという歌詞を乗せたやつです。なので、ひとつの曲です。
⑧We Three Kings にぎやかなのもいいけど、短調で少し重めなもののほうが、美しく感じたりしますよね。バグパイプで短調のメロディーはずるいです。真骨頂です。
⑨Wish You Were Here これは、『Shadow
of the Moon』中の歌の再録です。いい曲だけど、これ入れるなら、他の曲入れてほしかったなー。
⑩Emmanuel ふたたび、アコースティック・ギターとしっとりしたヴォーカルラインで、哀愁漂う歌です。まさにルネッサンス音楽です。曲中のリコーダーはキャンディスが吹いてるみたいです。
⑪Christmas Eve みんなのうた(笑)。パステルカラーであまり動きのない映像が頭に浮かびます。わたしは最後にコーラスだけになる歌が好きですが、鈴が…しゃんしゃんして邪魔かな?
⑫We Wish You a Merry Christmas いわずと知れた、あの曲。イギリスで古くから伝わる民謡です。1分21秒と大変短くて、よいです。いくら綺麗にコーラスとかつけても、ここまでありふれた曲じゃあ、聴き栄えがしないのも事実です。
概して、民族色の濃い曲を作るアーティストは、年を追うごとにただのポップスになって行きますが、彼らもまた例外ではなく、私がお勧めできるのは正直、『Shadow of the Moon』だけです。これはよい!大変エスニックなアルバムです。ギター好きは必聴のアルバムです。
Blackmore’s nighのファンは、大抵がリッチー・ブラックモア・フリークなので、曲の評価は安定して高いです。リッチーにほれた人は、そのほかのアルバム、むしろ初期のDeep Purpleのアルバムとか買ってみてもいいかもしれません。
ルネッサンス音楽に興味ある方は、日本では角田隆や波多野睦美が有名なのかな?って、私はこの二人しか知らないんですが。
月報10-DREAM THEATER
(2007年10月 某クラシックオーケストラの月報コラム)
修正 2012年06月22日
こんにちは。夏ぐらいから強制終了・再起動を繰り返していた私のパソコンが、ついに起動しなくなりました。季節の変わり目だからですかね…まぁ、私もこの秋二回目の風邪を引いているわけですが、ずいぶん涼しくなってきましたね。落ち葉とか、いいですね。頭の中で短調の曲が再生されますね!
というわけで、今回紹介するのはアメリカのプログレッシブ・メタル・バンド、Dream Theaterです。
プログレッシブ・メタルとは、60-70年代のロックの拡張期に生まれた、ロックの芸術性を追及する前衛的なプログレッシブ・ロックに、ヘヴィ・メタルの重さを加えたものです。プログレッシブ・ロックは、アルバム一枚がオペラのような一つの物語になっていたり、一貫した哲学を持って作成したりする、「コンセプトアルバム」と呼ばれるものを多く作ります。転調や変拍子を繰り返し、シンセサイザーを多用する幻想的な楽曲です。このプログレッシブ・ロックに、7弦ギターや6弦ベースを取り入れ、よりへヴィなサウンドを作り上げ、プログレッシブ・メタルを確立したのが、このDream Theaterなのです。
Dream
Theaterは1989年『When Dream And Day Unite』でデビューしますが、プロダクションやレーベルとの不和によって、商業的な成功を収めることが出来ませんでした。1992年に2ndアルバム『Images And Words』を発売し、これがアメリカと日本で大ヒット。今でも名盤として讃えられる作品です。1994年に3rdアルバム『Awake』を発表します。このころから特に、プログレッシブ・メタルの重厚な音作りになっていきます。2007年6月には、9枚目のアルバム『Systematic Chaos』が発売されました。
実はわたくし、初めてDream
Theaterの『Images And Words』を聞いたときに、当時中3だったと思いますが、なんだこりゃーと思って、全部聴くことが出来ませんでした。思わずプレイヤーを止めてしまうほど。しかし1年後、そういえば、どりーむ何とかってあったなーどんな曲だっけ?と思い、聴いてみましたが、なんだこれー情緒不安定になるわーと思い、断念。しかしそのまた1年後、発掘したMDを見てDream Theaterってどんなんだったっけ?と思い聴いてみると、後味悪いけどなんか癖になるなーと思い、だんだん間隔が縮まり、見事にはまりました。
5th『Metropolis Pt.2 : Scenes From A Memory』は、チベット仏教的思想をベースに置いた物語になっています。ある男性の前世が実の兄たちに殺された女性だったのですが、その殺人事件の全貌を明らかにすると共に、前世と現世の語りかけが涙を誘います。2枚組みの6thアルバム『Six Degrees Of Inner Turbulence』は、精神病や感情の障害がコンセプトになっています。脳死問題を医者の問題として捉えたり、神の子と讃えられる人間イエスの苦悩を描き出したりしています。この2組が特に愛着のあるアルバムです。
5th『Metropolis Pt.2 : Scenes From A Memory』は、チベット仏教的思想をベースに置いた物語になっています。ある男性の前世が実の兄たちに殺された女性だったのですが、その殺人事件の全貌を明らかにすると共に、前世と現世の語りかけが涙を誘います。2枚組みの6thアルバム『Six Degrees Of Inner Turbulence』は、精神病や感情の障害がコンセプトになっています。脳死問題を医者の問題として捉えたり、神の子と讃えられる人間イエスの苦悩を描き出したりしています。この2組が特に愛着のあるアルバムです。
ですが、今回紹介するのは、3rdと4thアルバムの間に発売されたミニアルバム『A Change Of Seasons』です。このミニアルバムの表題曲は23分に及ぶ大作です。哀愁漂うメロディーがすてき!表題曲以外はロンドンのライブ音源で、すべてカバー曲です。正直、あまり聞いていないので、レヴューを控えさせていただきます。そう、今回は「A
Change Of Seasons」1曲のために書くのですよ。
①A Change Of Seasons 実は全部で7章に分かれているのです。
I. The Crimson Sunrise (Instrumental) 前奏ですね。ギター、ベース、シンセサイザーと音が重なっていくのがまさに夜明けですね。
II. Innocence 朝日とともに上る希望が、季節がめぐると衰退してゆく様子を描いています。硬質なサウンドが、初期らしいです。
III. Carpe Diem ささやくような口調から、叫びへと変わっていきます。過去への執着と、大切な人との離別を描いています。
IV. The Darkest Of Winters (Instrumental) 間奏です。3章の終わりのテンションを保ったまま、硬いギターが熱いです。
V. Another World メロディアスで穏やかなメロディーラインが、悲しみを前面に出し叫びに近い状態です。曲中の「he」とは神のことでしょうか。
VI. The Inevitable Summer (Instrumental) ドラムとゆっくりなベースをバックにしたギターソロがなんともジャズ的。後半はスリリングな展開です。
VII. The Crimson Sunset 急にメロディアスになります。息子をひとり残し逝こうとする父親のせりふで終わります。5thアルバムに繋がる思想があります。
②Funeral For A Friend/Love Lies Bleeding‐Elton John
③Perfect Stranger‐Deep
Purple
④The Rover/Achilles Last Stand/The Song Remains The Same‐Led
Zeppelin
⑤The Big Medley
I.
In The Flesh?‐Pink
Floyd
II. Carry On Wayward Son‐Kansas
III. Bohemian Rhapsody‐Queen
IV. Lovin, Touchin, Squeezin‐Journey
V. Cruise Control‐Dixie
Dregs
VI. Turn It On Again‐Genesis
じつはこのミニアルバム、その他のアルバムよりも評価が高かったりもする、名盤です。23分という長さを飽きさせないで聴かせる彼らはすごい。アルバムのような、ストーリーと音楽の展開の難解さも少なので、Dream Theater初心者におすすめのミニアルバムです。
では、今回はこの辺で。みなさん、体調管理には気をつけてください。
月報9-GOTTHARD2
(2007年09月 某クラシックオーケストラの月報コラム)
修正 2012年06月22日
修正 2012年06月22日
こんにちはー。もう夏休みは終わりですね。先日、私にとって夏休み最大のイベントに行ってまいりましたので、ご報告です。
Gotthardの紹介は既に2月に書いたのですが、新入生は初めてですので少しご説明をば。Gotthardはハスキーボイスのヴォーカル、スティーヴ・リーの率いるスイスの国民的ハード・ロック・バンドです。2月にアルバム『LIPSERVICE』を紹介しました。7月にニューアルバム『DOMINO EFFECT』が発売され、4年ぶりに来日することが決定。中学の時からファンの私は、待ってましたと、チケット予約開始初日の朝に郵便局へ行き、まぁ、余裕でチケットを入手したわけです。本国スイスではアリーナライヴが当然な彼らでも、日本ではあまり知名度が高くないもので…。
というわけで、行ってきました!
GOTTHARD
DOMINO EFFECT JAPAN TOURE 2007
9月18日(火)東京 shibuya O-EAST
80年代のサウンドを守り続ける正統派ハード・ロック・バンドなだけあって、客層も多様でした。おじさんおばさんから若者まで、小さい子供を連れて来ている人もいました。ステージの前の方で騒ぐ人も、後ろや二階席で静かにスティーヴ・リーの歌声に聞き入っている人もいたようで、まったく、このバンドの実力はすごいよ。1200人ほどのライブハウスでも、惜しみなく実力を出し切ったパフォーマンスに、プロだ…と、感動。
休憩もなく、二時間フルに使いきり、ギターソロやピアノソロをうまく使って、ステージ上で水を飲んだりせずに、実に魅せ方がうまかったです。会場も最後まで盛り上がって、前列にも割と女の人が多かったためか、マナーもきちんとしていて、素晴らしいライブでした。音楽っていいね。PVでライブの様子は結構見てるけど、まぁ、多少エフェクトとかかけて編集しているんだろうな、って思っていてけど、違かった。本物だった!うそじゃなかった!!
『DOMINO EFFECT』の名が付いたツアーでしたが、前作『LIPSERVICE』では来日できなかったこともあり、その他のアルバムの曲もたくさん歌ってくれて、本当に大満足です。あー、念願だった「Lift U Up」が生で聞けてもうホントに、この夏やり残したことはありません。
ところで、スティーヴがなんとなく、ジョニー・ディップに似ていると思うんです。ほりが深くて、渋いおじさんで、がたいがよくて、日本人の若い女性に受けそうな顔をしているので、是非、日本でも人気になって欲しいです。まぁ、顔なんか見なくても、その歌唱力で心は奪われてしまいますが。歌うまー。あーもうかっこいいよ。スティーヴみたいなお父さんがほしいです。
セットリストです。括弧は収録のアルバム名です。
Master
Of Illusion (DOMINO EFFECT)
Gone Too Far (DOMINO EFFECT)
Top Of The World (HUMAN ZOO)
The Call (DOMINO EFFECT)
Hush (GOTTHARD)
Leo Guitar Solo
Sister Moon (G.)
Make My Day (G.)
I Wonder (DOMINO EFFECT)
Tomorrow's Just Begun (DOMINO EFFECT)
One Life One Soul (G.)
Let It Be (G.)
Domino Effect (DOMINO EFFECT)
All We Are (LIPSERVICE)
Dream On (LIPSERVICE)
Firedance (GOTTHARD)
Mountain Mama (DIAL HARD)
Anytime Anywhere (LIPSERVICE)
-Encore-
Falling (DOMINO EFFECT)
Heaven (HOMERUN)
Lift U Up (LIPSERVICE)
-2nd Encore-
Mighty Quinn (G.)
Gone Too Far (DOMINO EFFECT)
Top Of The World (HUMAN ZOO)
The Call (DOMINO EFFECT)
Hush (GOTTHARD)
Leo Guitar Solo
Sister Moon (G.)
Make My Day (G.)
I Wonder (DOMINO EFFECT)
Tomorrow's Just Begun (DOMINO EFFECT)
One Life One Soul (G.)
Let It Be (G.)
Domino Effect (DOMINO EFFECT)
All We Are (LIPSERVICE)
Dream On (LIPSERVICE)
Firedance (GOTTHARD)
Mountain Mama (DIAL HARD)
Anytime Anywhere (LIPSERVICE)
-Encore-
Falling (DOMINO EFFECT)
Heaven (HOMERUN)
Lift U Up (LIPSERVICE)
-2nd Encore-
Mighty Quinn (G.)
私としては、『LIPSERVICE』が一番好きです。Gotthardらしさが形成された、完全体のようなアルバムです。捨て曲がないとは、まさにこのことです。『G.』は、リストにもある「One Life One Soul」と、私が二番目に歌ってほしかった「Father Is That Enough?」を聞くためだけにもお金を出してもいいです。素晴らしいバラードです。『LIPSERVICE』よりも荒削りな部分が多いですが、ワイルドな彼らの魅力を最大限に引き出しているアルバムです。あ、ちなみにアルバムを年代順に並べますと、
『GOTTHARD』(1992)→『DIAL
HARD』(1994)→『G.』(1996)→『OPEN』(1999)→『HOMERUN』(2001)→『HUMAN
ZOO』(2003)→『LIPSERVICE』(2005)→『DOMINO
EFFECT』(2007)
その他、ベストアルバムやバラード集も出していますので、是非気になるアルバムをお手にとってみてください。
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